外資系投資銀行への道標

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憧れの外資系投資銀行に転職する方法を外銀バンカーが徹底解説!

2018年5月18日更新 2016年11月12日公開

外資系投資銀行といえば東大生御用達の大人気業界。実力主義で高給。

そんな投資銀行に転職(就職)したい!

でも、現場のバンカーから実際の話を聞ける機会は少なくて、採用の本当のところがわからない...

そういう方はきっと多いはず。

本稿では外資系投資銀行への転職について、業界にいた筆者だからこそわかりやすく解説していきます。

 

たとえば、

外資系金融に転職したいんだけど、何から手をつけたら良いの?

外資系投資銀行に転職する時って英語はどれくらい求められるの?

やっぱり学歴がないと採用されないの?

投資銀行の求人なんて見つからないんだけど、どうやって探せば良いの?

といったことでお悩みの方には、その答えを提示できると思います。

 

なお、より詳細な内容を知りたい場合には、それについて詳しくまとめた各関連記事を添えていますので、そちらもご参照いただけるとより理解が深まるかと思います。

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投資銀行の採用基準・転職のポイント

投資銀行の採用ですが、ご存知の通り2008~2009年のリーマンショック以降に投資銀行の求人は激減しました。

その後、2010年末ごろから採用は徐々に回復基調にあり、現在は投資銀行への転職としては良いタイミングになっています。

また、外資に限らず日系の証券会社の投資銀行部門においても採用意欲が強くなっており、投資銀行関連の求人が過去最高水準で推移しています。

 

とはいえ、当然ですがその選考基準は厳しくなっており、無手の状態で勝ち抜くことは出来ません。

そこで、以下では投資銀行の中途採用基準・転職のポイントについて、

  • 投資銀行業務の経験
  • 語学力
  • 年齢
  • 学歴

という4つの切り口から解説していきます。

外資系金融は未経験だけど転職できるかな?という方へ

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専門性の高い投資銀行業務への転職ですが、経験者ならまだしも、未経験者でも出来るものなのでしょうか。

 

ご安心ください!

投資銀行への扉は未経験だろうが能力さえあれば開かれています。

常に優秀な原石を探しているのが現場での本音です。

 

ただし、その扉の開き方は知っておかねばなりません

扉の開き方については、未経験者が投資銀行に転職する方法でまとめていますので、そちらもご覧ください。

投資銀行への転職に語学力はどれくらい必要なの?

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英語について詳しくは投資銀行の現場では実際どのくらい英語力が必要かに書きましたが、以下では転職に絞って書いてみます。

 

投資銀行では外資系・日系関係なく、また職種にも関係なく、もれなく英語を日常的に使います。

ボスや同僚が外国人ということは珍しくありませんし、投資銀行は海外とのネットワークが強固なのでメールのやり取りはもちろん、海外支店と電話会議をするということもあります。

といってもビジネスレベルでのスピーキングの機会は想像ほどは多くはありません

 

一方で、分析をする上で海外から共有をされた資料やレポートを読んだり、海外企業の決算資料を読み込んだりということは毎日あります。

また、海外支店に情報の共有を依頼したりすることも多く、メールのやりとりは常にあります。

 

ということで私の回答ですが、英語はTOEICで860点を目指しましょう。

860点あれば転職でハネられることはまずありません

というのも、新卒なら入社直後のTOEICで最低860点を取るよう人事から言われますし、実際に大体900点台をとります。

(ちなみに私は入社後一発目のTOEICで865点を取り、めでたく同期で最低点でした、、、)

一方、700点台~800点そこそこくらいだと、語学力としてはとても微妙な印象を受けます。

履歴書に書かないほうがマシなくらいです。

 

また、英語といえば投資銀行では入社時研修とアソシエイト研修があり、それぞれ新卒のときとアソシエイト昇格年に1ヶ月程度の海外研修が用意されています。

投資銀行によって研修先が異なりますが、ロンドンもしくはニューヨークが一般的です。

世界中の支店から同期のバンカーが集まり、一同に会して座学やディスカッションをします。(もちろんすべて英語です)

とはいえ、英語はリーディングができればとりあえず大丈夫!

投資銀行では英語を日常的に使用しますが、特にリーディングについては膨大な決算書類やレポートを短時間で読み込まなければなりません。

「英語が苦手」なんて言ってられない状況です。

ただ、リーディングに強い教育を受けているのが日本人ですし、何より今はグーグル翻訳があります。

注:グーグル翻訳を完全に信頼しているとガッカリする結果になりますが、素早くキーワードを拾ったり、精読しなければならない箇所にアタリをつけるという使い方であれば大変有用です。

つまり、英語は継続して頑張らないといけないなという認識はありつつも最低限文書が読めるという状態であれば、それを理由に不採用になることはないと思って差し支えありません。

 

ただし、外資系の面接では面接官が突然英語に切り替えることもごく稀にあるので注意が必要です。

投資銀行への転職には年齢制限ってあるの?

続いてよく聞かれる質問は「投資銀行への転職に年齢制限はあるのか」というもの。

最初に入った会社で仕事に没頭するあまり、気づいたら30歳を迎える年齢になっていた。

あるいは、

転職は考えていたもののなかなか転職に踏ん切りがつかなくてズルズルと30代まできてしまった。

そうした方も少なくないことでしょう。

 

結論から申し上げますと、あなたの置かれた状況次第ではありますが、投資銀行の転職に年齢制限はありません。

最初に入った会社を1年で辞めて転職することも可能ですし、30代~40代で転職することも不可能ではありません。

投資銀行ではセクター(担当業界)を考慮しなければ、どのポジションもオープンなことが多いので、年間を通して中途採用を行っています。

 

ただし、それもあなたの状況次第です。

つまり、未経験でも職歴が浅ければポテンシャル重視で採用されますが、20代後半からは次第に未経験では通用しなくなってきます。

  • 20代前半:アナリスト(投資銀行1年目~3年目)は未経験でも大丈夫
  • 20代後半:アソシエイト(4年目~6年目)だと「事業会社でM&Aに携わっていた」くらいは欲しい
  • 30代~40代:ヴァイスプレジデント以上は事業会社でM&Aプロジェクトを指揮していたとかPEとかVCで上役を務めていたくらいあれば可能性は十分ある

 

30~40代でVP以上を狙う場合だと、経験に加えて業界の知見やクリエイティブな提案能力、前職の実績なども併せての総合判断になります。

外銀に学歴って大事なの?

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新卒は、高学歴にしか門戸が開かれていない

新卒に関しては、バンカーの学歴はかなり限られてきます。

東京大京都大早稲田大慶応大を中心に、一橋大や旧帝国大学の一部がちらほらいるイメージです。

なぜかって?

それはリクルーティング体制に起因しています。

 

どういうことかというと、基本的に投資銀行の新卒採用では現役の若手バンカーが中心となって採用活動を進めることが多く、人手がまったく足りていないというのが現実です。

私も1〜3年目くらいまでは直接リクルーティングに携わっていました。

人事はどうした!?という声が聞こえてきそうですが、投資銀行は極めて専門生の高い職種であるために人事では採否を適正に判断できません。

したがって実際に一緒に働く社員が積極的に採用に関わるべし、という考え方があるのです。

 

実際に、会社説明会の企画やインターンシップの企画から始まってエントリーシートの採点、面接のスケジューリング、面接官や場所の手配、面接結果の取りまとめ、受験者のケア(メンタリング)などに人事はほぼ関与せず、若手バンカーが多忙な中時間を作ってせっせと準備をしています。

そのためどうやってもリソースが足りず、あっちもこっちもというように手を広げられませんので、必然的に過去の入社実績と入社後のパフォーマンスなどを勘案して、力を入れる大学の学生に対してのみアプローチをするということになってしまうのです。

投資銀行の中途採用に学歴は関係なし。職歴で語れ!

一方、中途採用では学歴はあまり関係ありません

学生は社会人での実績が無いため、どうしても限られたファクトから適性を判断するしかありませんでした。その主な要素のひとつが学歴だった、ということです。

しかし中途採用では前職での経歴を大きな判断材料にできます。

たとえ学歴がイマイチだったとしても社会人になって活躍される方は数多いるためです。

学歴ではなく、前職のノウハウだったり(業界に詳しいなど)、持っている資格だったり(公認会計士など)、それ以外の適性だったり(数字に強い、極細部まで丁寧、精神的・肉体的に頑強など)が認められればまったく問題ないのです。

MBAホルダーは有利?

また、経営学修士(MBA)出身者もいますが、それほど多いわけではありません。

東京では10%もいないくらいでしょうか。

そもそも国内大学のMBAに対してはそれほど評価が高くなく、海外大学上位校のMBAでない限り特に有利に働くものではないからと思われます。

イケてる外資系投資銀行を把握しよう

投資銀行と一言で言っても、ゴールドマン、モルスタ、メリル、JPモルガン、UBS、Citi、ドイチェ、バークレイズ、野村證券などなど、世界には本当に多くのファームがあります。

でも、じゃぁその中でいったいどの投資銀行がイケてるんだって話ですよね。

最終的には現役のバンカーから話を聞いたりして、雰囲気に合ってるファームであるとか、待遇が良いところに決めればよいのですが、アプライする時点でどこに履歴書を出そうかと決めるにはランキングを参考にするのがオススメです。

 

ただ、ランキングといってもいろいろな視点や用途のために発表されているので、そのひとつを見たところであまりピンとこないかもしれません。

ということで、複数のランキングをひとつの記事にまとめて、業界を俯瞰できるようにした世界の投資銀行ランキングをまとめました。

これを参考に、イケてるかどうかの線引きをされてはいかがでしょうか。

投資銀行の求人の見つけ方

残念ながら、外資系投資銀行の求人はいくら求人サイトを探しても見つかりません

なぜなら投資銀行は求人サイトに求人は出しておらず、基本的にはエージェント経由で紹介されるという流れになっているからです。

 

では、なぜ外資系投資銀行では間にエージェントを挟むのでしょうか?

一見無駄に見えますが、もちろん外資系特有の理由があるのです。理由は大きく2つあります。

  1. ポジションに空きが出たらすぐに採用したいが、出入りが多い業界なのでいちいち求人を出していられない
  2. 厳しい審査基準を満たしている優秀な人だけヘッドハンティングしたい

という事情です。

 

したがって、外資系に転職する場合はその業界に強いエージェントを見つけて、ポジションに空きが出たらすぐに連絡をもらうという手段を採ることになります。

優秀なエージェントの探し方はこちらの記事にまとめています。

また、エージェント探しでビズリーチを推す理由もご覧ください。

外資系金融への転職だと、転職サイトの選択肢はそんなに多くない

では実際に転職しようと思ったらどう動けばよいのか。

まずは転職サイトに登録することが第一です。

登録して転職エージェントに相談することから始めましょう。

外銀への転職におすすめできる転職サイトを3つだけ厳選して記載しておきます。

 

なお、転職サイトにも向き不向きな業界や強み弱みがありますので、いくつか登録することがコツです。

転職に失敗したくないなら必ず複数登録するようにしましょう。

もちろんどれも無料で利用できます。

 

■ビズリーチ【オススメ度:★★★★★】

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ハイクラス転職といえばビズリーチです。

外資系御用達のハイクラスな方向け転職サイトです。

私もこちらを利用して転職しました。

部室長クラスのマネージャーや管理者層を中心とした、年収750万円以上の求人に強みがあります。

無料会員でも十分使えますので特に転職活動に支障はないのですが、有料会員になればスカウトメールをより多く受け取ることができますので転職の選択肢が広がります。

ビズリーチはひとつ目の登録サイトとして外せません。

ビズリーチの詳細はこちら

なお、ビズリーチについては下記の記事が詳しいです。

www.highclass-jobchange.com

 

■JACリクルートメント【オススメ度:★★★★☆】

JACリクルートメントは転職マッチング市場で最近急激に評判を高めている企業です。

現在はリクルートエージェント、DODAに次いで業界3位になります。

手堅い大手からベンチャーまできっちりカバーしており、特に個人的には高報酬案件に強い印象を持っています。

また外資系への転職支援を強化している点も特徴です。

JAC Recruitmentは世界8カ国(イギリス・シンガポール・中国・タイ・マレーシア・インドネシア・香港・韓国)に拠点があり、グローバルな転職サポートを行っています。

英文レジュメの無料添削や英語面接対策、中国語話力のレベルチェックなど、様々なサポートがあるので心強い存在になることは間違いありません。

JACリクルートメントの詳細・登録はこちら

 

■クライス&カンパニー【オススメ度:★★★☆☆】

クライス&カンパニーは30代マネージャークラスへの転職に強みがあります。

ビズリーチと同様、高年収案件がウリです。

求人としてはPEファンドや外資系コンサル、総合商社、勢いに乗るスタートアップなどがあり、ハイクラス求人としてはまったく遜色ありません。

クライス&カンパニーは完全無料で利用できます。

年収800万円以上の転職ならクライス!

外銀への転職の成否は準備段階で8割決まる!万全の対策で突破しよう

面接については投資銀行の面接を突破する方法に詳述していますが、重要なパートをサマっておきます。

 

投資銀行はその専門性・高給・激務という性格上、頭の回転の速さ、パッション、精神的・肉体的なタフさが前提となります。

また、投資銀行のクライアントはCFOや経営企画部部長といった各企業でも選りすぐりのエリートのため、彼らと対面するバンカーにも人間的な成熟度や誠実性が求められます。

面接ではそれらの点を常に意識しながら面接官とコミュニケーションをとる必要があります。

 

面接での具体的な質問内容ですが、聞かれることはだいたい決まっています。

必ず聞かれるのは、

  • これまでどのような仕事をしてきたか
  • どうして投資銀行を志望するのか
  • あなたのこれまでの経験が、投資銀行でどう活きるのか
  • どのセクター(業界)を担当したいか

です。このあたりは他の業界でも同じですね。

それ以外にも、「最近気になったM&Aはあるか」「具体的なM&Aのアイデアはあるか」などもよく聞かれます。

数は減りますが、「仕事は激務になるが、極限状態であなたを支えるものは何か」という質問もあります。

 

何度も言いますが、直接的な質問はなかったとしても、上記のポイントについては回答の端々からしっかりと判断されているということを片時も忘れてはなりません。

【番外】ツブシが効く!投資銀行からの転職

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では逆に、バンカーが転職するとしたらどういうキャリアステップがあるのでしょうか?

投資銀行から転職しよう!ツブシを効かせて最高のキャリアを手に入れる

上記の記事にツブシの正体についてもまとめていますが、私が転職をするときに強く実感したことは投資銀行出身というキャリアは想像以上にツブシが効くということでした。

それは同業他社やファンドなどの比較的似た業種に転職するときだけではなく、まったくの異業種であったとしても当てはまります。

実際に私はIT企業へ就職しましたが、応募要項には゛投資銀行出身者もしくは戦略系コンサルティング会社出身者は優遇゛と書かれていました。

まとめ

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以上、外資系投資銀行にどうやって転職するのか、元外銀バンカーが徹底解説いたしました。

投資銀行とは何事においても極端な場所です。

激務の対価として、激変する経済環境でもたくましく生き残るための専門性と高給を手に入れられます。

 

自分の能力の限界を知りたい人

超短期間でプロフェッショナルになりたい人

異次元の世界に憧れる人

 

など、まだ迷っている人には是非一度飛び込んでみてはいかがでしょうか?