2021年6月25日公開 2018年10月31日公開
監査法人で3~5年ほど経験を積んで監査やコンサル業務に慣れてくると、次のキャリアアップについて考え始める会計士の方は多いです。
この記事を読んでいるあなたもそうかもしれません。
タイミングとしてはちょうど、
- 修了考査が終わって正式に公認会計士になったとき
- インチャージに昇進したとき
- 同期から「転職しようと思う」と聞かされたとき
あたりがひとつのきっかけになったのではないでしょうか。
「ふいに転職が頭をよぎったけれど、転職なんて自分には縁がない話だと無意識に思ってきた。手順やタイミングなどなにも分からなくて不安しかない」
「キャリアアップは魅力的に聞こえるけど、今の保証された好待遇を捨ててしまって大丈夫だろうか?」
「転職活動って難しそう。上手くいかなかったときに何もかも失うんじゃないか。だから転職には絶対失敗したくない」
そういう方は多いと思います。
実際、転職で素晴らしいキャリアを手に入れた人だって、最初はどなたでも不安を感じています。
- 事業会社への転職って年収さがるの?
- コンサルにチャレンジしてみたいけど、なんとなく無理そうかなと思っている
- 今後は税務の経験も積んで独立に備えたいが、税理士法人にツテなんてない
- そもそもどのようなところに転職できるのか知りたい
- ワークライフバランス重視のところに行きたいけど、どんな会社があるんだろう
- 漠然と頭に転職という言葉が浮かぶが、自分が何をしたいのかよくわからない
など疑問は尽きないものです。
もしかしたら本稿を読まれているあなたも、監査法人を卒業するタイミングを窺っているのではないでしょうか?
本稿ではそうした迷えるエリート会計士たちに華麗なる転職を果たすための知恵と武器を与えるための記事です。
有料級の、絶対に転職に失敗しないための全ノウハウを1万字に詰め込みました。
参考になれば幸いです。
- まず会計士は自分の高い市場価値に気づくべき
- 転職エージェントは使うべき?
- なんとなく転職したいけれど具体的にはまだなにも決まってない方へ
- 転職エージェントに登録したら絶対に転職しないといけないの?
- 転職エージェントの選び方
- 大手転職エージェントはとりあえず登録しておく
- エージェント選びの注意点
- 公認会計士に特化した転職エージェントを選ぶ
- 実際に利用してみた転職サービスまとめ
- 最後に
まず会計士は自分の高い市場価値に気づくべき
ノウハウの前にまず強く伝えたいメッセージがあります。
それは、公認会計士はもっと自身の市場価値を認識しようということ。
あなたが監査法人に勤務する会計士だとして、きっとあなたのまわりには外資系コンサルや外銀、マスコミ、商社や電博などの一流企業でバリバリ実績を出している同級生や友人がいるかもしれません。
彼ら・彼女らの話を聞いていると「外の世界は夢があるなぁ」と思ったことはないでしょうか。
あるいは、実績がそのまま評価される世界に憧れを抱いた瞬間もあるかもしれませんね。
監査法人で働いていると、その安定した待遇や社会的地位の高さ、監査業界という狭い業界の中でルーティンワークが多いために、そうした世界とは無縁だと思うようになりがちです。
そうして次第に自身の人材価値を測る機会を失っていってしまうのです。
本当にそれで良いのでしょうか?
本当にそうなのでしょうか?
実は今、あなたが想像する3倍くらいは財務・税務・コーポレートファイナンスのプロフェッショナルが渇望されています。
次代の経営者候補であったり、主要なポジションの席は常に用意しているのに、肝心の人材がなかなか現れない。そう、例えば会計士のような、、、
そうしたギャップを埋めるべく、会計士の争奪戦は年々激化しており、待遇もさらに良くなっています。
もしも監査法人ではなく一般企業で真価を発揮したいと思うのならば、すぐにでも転職活動を始めるべきでしょう。
なにも転職活動は、最終的に必ず転職をしなければならないわけではありません。
たとえ監査法人で働き続けることを選択したとしても、「選択した」ということが大事なのです。
さまざまな可能性の中から一番自分のキャリアイメージに近い職業を選択する、それが転職活動なのです。
転職活動というものは就職活動以来の人から評価をされる活動ですが、怖い反面、案外楽しい面もあります。
自分にはこんな生き方の可能性があったのかとか、「うわっ…私の年収、低すぎ…?」と感じるに違いありませんよ笑
転職エージェントは使うべき?
さて、転職活動を少し始めてみても良いかなという気になりましたか?
そうすると次のステップは転職エージェントと会ってみることです。
ですが、そもそも転職エージェントって何?という方も多いと思うので少し説明します。
転職エージェントとは、あなたに合う求人を探してくれたり、あなたの味方となって会社と交渉をしてくれる重要なパートナーです。
求人をゼロから探すとなると先入観が邪魔して結局自分の想像の範囲内の求人しか見つけられないなんてことになりがちです。
また、転職相場や業界の市場環境のことをよく知らずに応募すると、書類や面接の通過率は低くなってしまいます。
そんな場面で心強い味方が転職エージェントです。
あなたひとりについてくれるアドバイザーとも言えます。
転職エージェントのあるサービスとしてはマイナビ会計士やリクナビエージェント、JACリクルートメントなどが有名です。
企業と転職者の間にキャリアコンサルタントが入り、彼らが双方のミスマッチが小さくなるようアレンジしてくれて、転職まで付き添ってくれます。
- エージェントと面談して希望や不明点をはっきりさせてから求人を紹介してくるので、希望条件に沿った求人をピックアップしてくれる
- 求人サイトには掲載されていない非公開求人の紹介を受けられる
- 転職のプロであるエージェントから履歴書の書き方や面接対策を受けることができる
- 企業の内情や年収のイメージ、採用に積極的な企業、面接官の情報など、転職者にとって貴重な情報を提供してもらえる
- 年収やポジションなど転職者側からは切り出しづらい条件交渉を、代わりにエージェントが行なってくれる
以上のサービスをなんと無料で受けられます。
エージェントは転職を決めた先の会社から報酬を受け取るため、あなたは財布を痛めることなく必要なサービスを受けられます。
一方で、転職の成否はエージェントの能力に大きく左右されるため、自分に合った優秀なエージェントを見つけることが肝要です。
1人や2人と会ってすぐに決めるのではなく、最低でも5人と会って自分に合うエージェントを見つけるようにしたいところです。
ここで手間を惜しむとあとあと後悔することになるので、妥協せず全力で探しましょう。
なお、短期間に一気にたくさんのエージェントと会って探すのもアリですが、なかなか大変です。
人と会っているうちに考えが変わり、質問内容やエージェントに求めるものも次第に変わってくるためです。
できればエージェントサイトに登録して、定期的にいろんな方と会うことが結局成功確度が高くなります。
そして良いエージェントに出会えたらまず手元にキープしておく、それが理想です。
転職で失敗したくない方、年収を上げたい方はかならずエージェントを利用するようにして、最低でも転職の半年前から、月に3人~5人程度と会ってみることをおすすめします。
また、転職エージェントと似たようなサービスでスカウトサービスというものもあります。
転職者はサイトにレジュメ(履歴書と職務経歴)を登録し、求人企業が転職者情報を見てスカウトメールを送る形です。
スカウトサービスとしてはCMでおなじみビズリーチが有名です。
スカウトサービスは、登録して待っているとエージェントや企業から次々に求人が届くサービスです。
スカウトサービスの良いところは、自分に合った求人を見つけられるだけではなく、良い案件を提案してくるエージェントを見つけることができる点です。
良い案件とは、あなたが興味を持っている領域で、あなたにふさわしいポジションで、あなたが満足いく年収で募集するものです。
限られたあなたのプロフィールの情報からあなたが気に入る案件を想像し、それを投げてこれるエージェントは優秀と思って差し支えありません。
このようにスカウトサービスはエージェント探しにも利用できるので登録をおすすめします。
なんとなく転職したいけれど具体的にはまだなにも決まってない方へ
やりたいことが決まっていない方の場合は、転職エージェントを通じて過去の会計士の転職事例やキャリアパスの成功例などを聞いてみてはいかがでしょうか。
おもしろそうな求人を発見できたり、自分には無理だと思ってあきらめていたコンサルや投資銀行業界などへのキャリアパスが見えたり、監査法人にいる方が年収が低いという事実を知ったりできます。
マイナビ会計士のような会計士専門のエージェントサービスがありますので、そうしたところなら豊富な事例やあなたの適正な市場価値について示唆のある情報をきっともらえます。
転職エージェントに登録したら絶対に転職しないといけないの?
そんなことは一切ありません。
転職エージェントに登録したからといって、かならずしも転職しなければならないことはありません。
完全に売り手市場の今、会計士が情報収集したいという理由だけで、エージェントはこころよく相談に乗ってくれます。
それどころか、コンサルする中で「今はまだ転職しない方が良いですよ」とアドバイスをしてくれることもあります。
インチャージを経験してからの方が市場価値上がりますよとか、あと一年勤務してマネージャーになると転職市場で年収が○○万円増える傾向にありますよとか、ここの会社は通年採用ではないので4月の募集まで待ちましょうとか。
エージェントにとっても、首尾よく転職に成功させても転職者がすぐに会社を辞めてしまったら、そのエージェントの評判が下がるわけです。
会社にとっても転職者にとっても良い結論が「今ではない」ということであれば、正直にそのアドバイスをくれます。
そういうことなので、エージェントと会うことにビクビクしている方は、彼らはなにがなんでも転職する方向に持っていくということはありませんので安心して会ってみてください。
転職エージェントの選び方
転職エージェント選びで転職の成否が変わります。
転職にまつわる適切なインプットやフィードバックをくれるエージェントは、あなたの転職成功率を大幅に上げてくれます。
ではどうすれば優秀なエージェントを見つけられるのか。
まずは転職の目的をはっきりさせることが肝要です。
例えば、転職が初めてでとにかくミスなく転職したい方は、レジュメの書き方や面接対策などの支援が充実している人を選ぶと良いです。
また、行きたい業界・会社が決まっていて、多少経済条件が悪くなったとしてもそこで働きたいという方や、業種や職種よりも年収アップを重視したいという方などは、マイナビ会計士のような業界特化型のエージェントがおすすめです。
会計士専門のため、所属のエージェントは会計士のアドバイスに強いことで有名です。
CFOポジションや投資担当ポジション、有望スタートアップの幹部クラスなど、会計士のあなたが飛びつきそうな案件を独自に抱えています。
また、先輩会計士たちが転職していった先の会社の内部事情などにも詳しいため、他では得られない情報を持っています。
情報は武器ですから、こうした専門エージェントと懇意にすることは重要です。
また余力のある方は、並行してビズリーチのような有料でワンランク上のスカウトサービスに登録してみるのも良いかと思います。
そこで良い案件を持ってくるエージェントがいればキープしておきましょう。
大手転職エージェントはとりあえず登録しておく
もしかして、転職サービスは転職を考えだしたら登録するものだと思ってはいませんか?
実はそれは大きな誤りなのです。
それについて説明していきます。
実は、転職を考えてから転職エージェントに登録しているようではエリート会計士の所作とはいえません。
就職活動と違って転職活動は働きながら求職するのが一般的です。
平日朝から夜まで仕事をしつつ転職活動するわけです。
お昼休みにご飯を抜いてエージェントと会ったり、周囲に訝しがられないようにひっそりと定時で退勤して面接を受けに行ったり、体調が悪いといって会社を休んで1日3件面接したり。
最初は上手くやれていても、長引くとどうしたって同僚から「あいつ、最近様子が変じゃないか?」なんて言われだしてしまいます。
現職の仕事への影響を考えてしまって、ほとんどの人はなかなか転職活動中ということを周囲に言えないのが実態です。
しかし転職を決めてからエージェントと会い始めると、たいてい面接までには同僚にバレます。
なんども仮病は使えませんし、非公開でブロックされてるスケジュールが続くと転職経験者はピンとくるものです。
バレずにクロージングするためには、昼休みや定時終わりといった時間帯は面接などののっぴきならないものにだけ充てましょう。
それ以外の情報収集や面接対策などは土日や早朝にするべきです。
しかしそれでも限界はあります。
短期間で慌てて準備しても良いことなど何もありません。
転職は戦略的に進めていく必要があり、転職が具体的ではなくとも普段から情報を収集して、いよいよというときに実行に移すのが鮮やかな転職といえます。
そういうわけで、なるべく早くから情報の収集は始めておきたいところです。
転職する・しないに関わらず、エージェントサービスには登録をしておき、できるならエージェントとも実際にあってキャリアプランについて共有しておくのが理想です。
投資銀行のように、新卒で入って真っ先にするのがエージェント探し、というのが珍しくない業界もあります。
いざ転職するとなったとき、普段から準備をしていた彼らの方が圧倒的に動きが早いですし、「このエージェントはアタリか、ハズレか」などといった不安な気持ちを持たずに実行できます。
情報という観点では、やはり知名度の大きい会社の方がさまざまな情報が集まりやすくなっています。
また、ジャンル特化の方がより詳しい情報をもっていることになります。
このジャンル特化とは、「会計士のみを相手にしている」という転職者の属性をあらわす意味と、「金融業界への求人の紹介に特化している」という紹介先の属性をあらわす意味の両方を含んでいます。
転職エージェントごとに得意分野が違ったり、懇意にしている企業が違うのは事実ですので、何人かのエージェントに会って自分に合ったエージェントをキープするようにしたいですね。
一般に、大手の転職エージェントを3つ程度登録すれば、会計士関連の求人の実に9割は網羅していると言われています。
また登録しすぎると逆に面倒なので、そういう意味でもまずは3つに絞って登録してみるのが良いかと思います。
エージェント選びの注意点
ここまでみてきたように、エージェントというものは最も身近なあなたの転職パートナーです。
彼らを使わないのがいかにもったいないのかがお判りいただけたと思います。
しかし同時に、注意もしてください。
転職エージェントは個人差が大きいということに。
- 保有する求人の数に差があります
- 保有する求人の質に差があります
- 会計士への理解度に差があります
- 転職条件の交渉力に差があります
転職はやりなおしが利きづらいため、失敗しない転職のためには、公認会計士の転職に精通したプロを選ぶべきです。
際限を結果を得るためには、みなさん会計士を売り込む能力の高いプロを選ぶべきです。
最初のエージェント選びを怠ると、「キャリアを考える時間」「面接対策」「面談で発覚するミスマッチ」など、多くの時間とお金を浪費するおそれがあります。
とりわけ、公認会計士および監査法人業界への理解度については個人差が大きいです。
公認会計士と税理士の違いが分かっていないような、ひどい転職エージェントも紛れ込んでいるので細心の注意が必要です。
公認会計士ですと挨拶したら、アイスブレイクに「青色申告って大変ですよね~。毎年億劫になっちゃいますよ」なんて言ってくるエージェントもいるのです。
しっかり会計士に詳しいエージェントを探すのは最低条件とお考え下さい。
公認会計士に特化した転職エージェントを選ぶ
登録するエージェントですが、基本的には会計士に特化した転職エージェントサービスを選ぶようにしましょう。
中には会計士がエージェントとして相談に乗ってくれるサービスもあり、より専門的なアドバイスを受けることができます。
また会計士案件に特化しているということで、業界・企業との強いパイプを構築していることを期待できます。
求人サイトに登録できない案件が存在するということは前述しましたが、まさにそのような案件はコネクションがすべてです。
そうした表には出回らない求人案件を優先して紹介してもらえることもあります。
実際に利用してみた転職サービスまとめ
マイナビ会計士
公認会計士の転職に特化した大手の転職エージェントがマイナビ会計士です。
マイナビブランドということもあり、圧倒的な求人数を保有しています。
会計士案件に特化しているため、会計士の業務内容を熟知したコンサルが可能です。
マイナビ会計士の転職エージェントであれば、転職のすべての工程をフルサポートしてくれます。
ですので職務経歴書の書き方から模擬面接、面接官の特徴まで仔細にレクチャーしてもらえるので、はじめての転職だとしても安心して任せられます。
求人については、王道の経理・財務、そして内部監査に関するポジションは当然のこと、コンサルや経営企画など多くのエリート会計士が嘱望するポジションの求人を多数持っています。
全国の会計事務所はもちろん、税理士法人やコンサルファーム、大手上場企業、そしてスタートアップへの転職に精通しています。
マイナビ会計士のエージェントは質が高く、求人票の情報だけでなく、想定年収やその企業での出世コース、人事評価制度、活躍している社員の特徴、転職に成功した転職者のスペック、求人票のポジションの社内での立ち位置など、プラスアルファの深い情報を持っています。
間違いなく「ここにしかない」求人があります。
ぜひご自身の目でお確かめください。
また、土日の面談にも対応しているのは嬉しいですね。
現職の職場に気を使って転職活動をしている方や、ステルスで転職をしようとしている方にとっては、平日の夜にエージェントと会おうとしてもなかなか自由が利きません。
土日でも会えるところは実はそんなに多くないですし、実は初回だけ土日可だったというところもあるので、これはなにげに重宝するサービスです。
そしてなんと、ここまでのサービスを受けても利用料は一切掛かりません。
1円も払うことなくフルサポートを受けられます。
登録しない理由がありません。
ビズリーチ
ビズリーチはハイクラス人材向けの会員制転職サイトです。
サイトに登録して自分の履歴書・職務経歴書を登録すると、採用側企業から直接スカウトがきたり、転職エージェントから案件紹介のメッセージが届くというシステムです。
もちろん、登録したレジュメは閲覧側(企業や転職エージェント)には匿名で公開されるため、こちらから応募したりエージェントにメッセージを送るまでは名前が明かされることはありませんのでご安心ください。
ビズリーチの最大のメリットは、ビズリーチ側で厳選したハイクラス求人のみが掲載されていることです。
求人の年収はミニマム700万円以上で、800万円~1,000万円がボリュームゾーンです。
CXOポジションも多く扱っており、1,000万円~1,500万円の求人はどこよりも多い印象です。
一方で、転職者側にもハイクラスな人材であることが必要で、年収制限はないものの、基本的に750万円以上の求職者がウェルカムされるサイトです。
500万円以下だと合う案件が少なくなってしまいます。
登録した結果、自分では無理そうだと感じる方も少なくないのが実情ですが、それはそれで自身の市場価値を知るきっかけになり勉強になります。
そんな、求人側も転職者側もハイクラスなものが集まるのがビズリーチなのです。
もちろん高給取りの公認会計士も多く登録していますし、案件も多いです。
ハイクラス求人とは具体的には、外資系コンサルや商社、外資系投資銀行、ユニコーン企業のCXOポジションなどです。
年収アップや社会的ステータスを上げたいという公認会計士の転職希望者にとってはビズリーチがおすすめです。
ビズリーチは直接企業からスカウトが来るものの、王道は自分に合う転職エージェントを見つけてともに転職活動に伴走してもらうことです。
ハイクラス求人のみを扱う転職エージェントも多数登録していますし、ビズリーチによるエージェントの評価もシビアに行なっています。
ビズリーチはエージェントを、転職者からのレビューや転職実績などを基にC~Sのように点数化しており、その点数いかんで会う価値があるかどうかが一目で分かるようになっています。
またビズリーチの特徴として、会費制という点が挙げられます。
他の転職サービスでは転職者は無料で転職サービスを受けられます。
有料サービスを提供するところはほぼないにもかかわらず、ビズリーチでは転職者も料金を支払うようになっています。
もちろん無料でも問題なく転職活動は出来ますが、より効率的に、より好条件の案件にアクセスしようとしたら有料機能を使えると大変便利です。
失敗したくない方にとっては有料でも使う価値がある、ということですね。
もっとも、登録してから数ヶ月は全て無料で使えます。
転職は本気になってから2ヶ月もあれば決まりますが、その期間であれば有料機能も無料で済む設計になっていますのでご安心ください。
しかも、利用頻度や登録情報の充実具合によって無料期間が延長されますので、是非賢く有料機能を使い倒して転職を成功させてください。
リクルートエージェント
業界最大手の転職エージェント企業です。
国内では最も知名度があり、案件数も多いです。
様々な大手企業の会計士や経理の求人を2000件以上保有しており、主に年収600万円以上の案件を中心として扱っています。
リクルートエージェントは、案件は多いのですが、会計士に特化したエージェントサービスではないため、経理や財務だけでなく営業の求人など、マッチング率が低い求人もたくさん出てきてしまうのはデメリットです。
一通り使ってみて求人も見ましたが、エリート会計士が次を目指す王道のコンサル系や経営企画系、ベンチャーCXO候補系の求人は少ない印象でした。
JACリクルートメント
JACリクルートメントは外資系やグローバル日系企業、海外求人に特化した転職エージェント企業です。
東証1部に上場しており、長年の実績と広いコネクションが強みです。
事業会社としても、上場企業が運営するエージェントサービスだと安心して求人を任せられるので、上場しているという事実は極めて重要なポイントなのです。
総花的に多様なジャンルの求人を扱っていますが、もちろん会計士や経理の求人も多数扱っています。
外資系企業の求人が中心で、日系企業中心の日系転職エージェントとは差別化されている印象があります。
総花的ではありますが、同じタイプのリクルートエージェントよりは給与水準が高めの案件が多いです。
想定ユーザーとしては、基本的に年収600万以上ある方が対象です。
ビズリーチほどではないですが、なかなかハイクラス向けですね。
監査法人から転職し、事業会社で経験を積みたいが、給与水準は落としたくない会計士に向いています
上場企業が大半を占めており、外資系やグローバル日系企業の会計士や経理で働きたい方におすすめ
ハイクラス求人では採用プロセスにクセのある会社もあり、たとえば面接にケース問題があるなど、事前の対策が肝要になってきます。
その点、JACリクルートメントでは過去の転職者のヒアリングをもとに企業ごとの面接対策を行なっていますので、面接に向けて有意なアドバイスが期待できます。
REX
REXは公認会計士と税理士が共同で設立した、会計士・税理士・経理・財務専門の転職エージェント大手です。
年間1,100人以上の有資格者の転職サポートの実績があります。
マイナビ会計士と同様、会計系に特化しているため、エリート会計士の転職先として相応しいコンサル系や投資銀行系の求人が充実しています。
また、企業との独自のコネクションを持つため、大手企業の財務経理や経営企画の求人数も豊富です。
REXの求職者は会計士を前提としているため、求人の年収は事業会社のものよりもプレミアムが乗っているケースが多いです。
REXの強みは一番脂がのっているマネージャーやシニアのレイヤーの転職サーポートと、将来の幹部候補の重要ポジションの転職サポートが厚い点です。
もちろん面談は土日も可能で、忙しいビジネスマンには電話での転職相談も受け付けています。
ジャスネットキャリア
ジャスネットキャリアは公認会計士が創業した、会計・経理に特化した転職エージェント企業です。
ジャンルを特化している点ではマイナビ会計士やREXと同じですね。
基本的には20代〜30代向けの転職に特化しており、士業専門ということで3年以上の経験者が対象となっています。
ジャスネットキャリがが得意な領域は、コンサルや財務・経理、経営企画といった会計系の専門色の強い領域です。
監査法人や会計系コンサル等、会計業界を中心に考えているが事業会社への転職も気になるという方には良い選択肢かと思います。
今いる監査法人から全国の別の監査法人への転職はもちろんのこと、事業会社の財務・経理に転職したい方の支援にも強いと評判です。
やはり特化型は実績とノウハウとコネクションが年々蓄積されますし、一度転職した方が数年後さらにキャリアアップのため転職する際にリピートする率が高いので、どのようなスペックで入社した方が転職後の評判が高いか(低いか)を把握しているという強みがあります。
なお、ジャスネットキャリアを利用した会計士が口をそろえて言うのが、ジャスネットが運営しているウェブマガジン「アカウンタンツマガジン」が会計士のキャリアについて掘った記事を書いていてとても参考になった、ということ。
会計士のキャリア論やベンチャーのCFO特集は、自分では考えが及ばなかった視点でキャリアを考えるきっかけになるのでとてもオススメです。
無料登録すれば誰でも読めるようになるので、気になった方は一度ご覧になってください。
これのためだけに登録する公認会計士もいるほどですよ。
MSジャパン
MSジャパンは管理系専門の転職エージェントです。
管理系とは、財務・経理・経営企画・IR・法務・人事・総務などを指しています。
その中でも財務・経理のカバレッジが厚く、公認会計士や税理士などの専門性の高い求職者に対してもキャリアコンサルが協力なサポートをしてくれます。
経理財務だけではないものの、「事業会社の管理系への転職」や「会計士の転職」に特化しているため、実績とノウハウには期待が出来ます。
過去どのような会計士がどのポジションに転職し、そのときの年収はどれくらいで、その後パフォーマンスを出せているか、など教えてくれます。
ジャンル特化しているとキャリアコンサル側も会計士の業務内容や業界動向をしっかりと理解してくれているので、スムーズですし頼もしいですね。
MSジャパンではキャリアプランや相談に乗ってくれるキャリアコンサルと、企業へ推薦状を出したり面接手配など企業側とのやり取りをするアドバイザーが分かれていることも特徴です。
キャリアコンサルとアドバイザーが分業していることでそれぞれにノウハウが蓄積されるため、その企業や業界の状況にとても詳しいです。
最後に
ここまでざっと「エリート会計士ならこれ転職でマストでしょ」という転職サービスをご紹介してきましたが、合いそうなサービスは見つかりましたでしょうか?
会計士であるみなさんはすでに高給で社会的ステータス・信用度も高いため、ジャンプアップには慎重になりがちです。
もしくは「今のままでいいじゃん」と思ってしまいがちです。
しかしながら公認会計士は転職市場でニーズが高く、とりわけ財務・会計だけを武器としないエリート会計士なら監査法人から飛び出してもポジションはたくさんあるのです。
むしろ、監査ばかりやって閉じたスキルになってしまった会計士は市場価値をどんどん毀損していく可能性が高いのです。
今こそ勇気を持って転職を真剣に考えてみてはいかがでしょうか。
面接対策とか履歴書とか、最初は難しい・メンドウなことは置いといて、まずはご自身の市場価値を認識することからはじめると良いかと思います。
また、先述しましたが「なにから手をつけたら良いかわからない」でも大丈夫です。
とりあえず何も準備がなくても「職務経歴書の書き方も含めて相談させて下さい」でOKなのです。
実際にエージェントに会えば、希望職種に転職するため必要なことを助言してもらえます。
それは例えばインチャージ(主査)の経験だったり、IFRS関連のプロジェクト経験だったり、英語の能力(TOEICの点数)だったりします。
そうした能力面のアドバイスや、転職時期(春採用なのかとか通年採用なのか)などを聞いた上で、「今すぐ転職するべきだ」や「じゃぁやっぱりもう少し監査法人で経験値を貯めるべきだ」など判断ができます。
いずれにしても、最終的に転職する・しないに関わらず、早めに動き出すことが肝要ですよ。
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