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公認会計士の難易度は東大合格と同等!?勉強時間や合格率で比較してみた

この記事は2017年2月28日に公開され、2017年5月24日に更新されました。

公認会計士。それは財務会計のエキスパートであり、医師・弁護士に並ぶ、三大士業の一角です。毎年春になると多数の大学生、そして社会人が3ダース分の諭吉を握り締めて専門学校の扉を叩いており、いかに公認会計士が人気の職業かが伺えます。

公認会計士試験って難しいと聞くけれど、どれくらいの難易度なの?

そういう方のために、公認会計士試験の難易度について詳しく解説していきます。難易度をイメージしやすいように、東大入試や他の難関資格の勉強時間・合格率で比べてみました。

知らない方のために先に言っておきますが、この資格、かなりハードル高いですよ笑

それではいってみましょうー!

なお、公認会計士ってなんぞ?という方は、下記の記事で復習ができます。

公認会計士はぶっちゃけモテるの?
公認会計士の人気転職先はどこ?

公認会計士試験のおさらい

試験の難易度に入る前に、まずは公認会計士試験についてカンタンにおさらいをしておきましょう。

公認会計士のタマゴとして監査法人に就職するには、大きく二つの試験を突破する必要があります。それが短答式試験論文式試験です。

短答式試験はマーク形式で、合格率は10~12%です。短答式に合格したら今度は論文式を受験するのですが、こちらの合格率は10~11%となっています。

以下から「公認会計士試験」は、短答式と論文式の両方の試験を指しています。

公認会計士試験の難易度は『東大合格よりやや低い』

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では早速、その2段階の試験の難易度はどの程度なのか見ていきましょう。

公認会計士試験の難易度は、日本の数多ある資格試験の中でも最高クラスです。弁護士・医師の試験難易度は言うに及ばずですが、公認会計士も最高難度のひとつとされています。

公認会計士試験のストレート合格はわずか5%!?

実際の公認会計士試験の合格率ですが、論文式の合格率を見ますと2015年度が10.3%、2016年度が10.8%となっています。

え?「10人に1人が受かるなら想像していたほどじゃないですって?

ちょっと待ってください。論文式の前に短答式にも合格しなければならないため、ストレート合格を目指す場合はこの数字よりも低くなるとお考えください。実際にストレートで合格する場合、短答式と論文式のそれぞれの合格率を掛け合わせると、5%未満という数字になります。

しかも、受験生はみな2年以上みっちりと勉強をしてきている方たちです。それでも9割が落ちてしまう試験なのです!

いかがでしょう?非常に狭き門だということがお分かりいただけると思います。

会計士試験合格までに必要な勉強時間は驚異の3,000時間!

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実務経験が必要な三次試験は置いといて、公認会計士補になるにはマーク式の短答式試験に合格した上で、論述式の論文式試験に合格しなければなりません。ちなみに短答式は年2回の実施、論述式は年1回です。

二次試験である論文式試験の合格までの目安勉強時間としては、およそ3,000時間が必要だといわれています。個人差はありますが、周囲を見た肌感としても違和感はありません。

3,000時間というと、毎日8時間勉強したとして375日が必要です。365日毎日勉強するというのは現実的ではありませんので、たまに休息を入れたとしても1年半は必要となります。

実際に、合格者の大半は資格スクールの2年コース(実際の学習期間は約1年半)に通って、みっちり勉強して合格しています。スクールの2年コースに通って合格を目指す場合だと、最初の入門期では一日5時間以上、直前期ともなれば10時間の勉強は必要なのが一般的です。

稀に、仕事をしながら勉強をしている方もいらっしゃいますが、そういった方だと平日3〜4時間が限界ですので、3年がかりの受験勉強となります。そうした方は一発合格を目指すのは辞めて、初受験ではまず短答式試験の合格と、できれば論文式試験の科目合格を狙うのがベターでしょう。論文式合格までいけば、論文式は科目合格になりますので一気に試験勉強が楽になります。

なお余談ですが、選択科目の一般的な勉強時間は、統計学が約200時間~250時間、経営学が約200時間~250時間、経済学が約500時間、民法が約450時間と言われています。理系なら統計学、文系なら経営学を選択するのが戦略的と言えます。

ところで、ここまでお読みになって3,000時間という数字をすごく長く感じられた方もいらっしゃるかもしれません。しかし、一般的なビジネスマンは年間約2,000時間働いています(平日245日前後 × 8時間)ので、1年半の勤務と同等ということになります。「土日祝日は休み・残業なし」での計算なので、案外いけそうに思えませんか?

ちなみに新司法試験は約8,000時間、東京大学の入学試験は約4,500時間(高校入学以降)です。勉強時間でみると、会計士試験は東大合格よりは若干ハードルが低いと言えそうです。確かに、東大受験に必要な学習範囲は高校の学習要領の3年分、10科目ほどもありますので難度は高くて当然ですね。

一方で同じ会計系の資格で比べると、(就活生が大好きな)簿記2級がたったの250時間と言われていますので、公認会計士の3,000時間がどれほど難関かおわかりいただけると思います。

公認会計士試験と税理士試験、どちらが難しいのか?

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短距離走の公認会計士試験、マラソンの税理士試験

公認会計士試験の特徴は、なんといっても全科目同時合格が必要な点です。受験科目全てに足切り水準があり、その点数を1科目でも下回った時点で不合格となります。したがって複数科目を同時並行で及第点まで伸ばす勉強をしなければなりません。

また、同時合格が必要なため受験者層も独特です。主な受験生は、時間を持て余していて勉強に専念できる大学生と、受験勉強に傾注すべく無職となった若者たちとなります(もちろん若くない人もいますが)。どちらにしても勉強期間中は収入を得られない状態を許容せねばなりません。だからこそ、尻に火がついて猛然と机に齧り付き何が何でも早期に合格せねばならないという強いインセンティブが働きます

一方で、税理士試験は科目合格制です。一つずつ着実に合格すれば良いのです。簿記・財務諸表論と法人税・所得税、そして選択必須科目を含む5科目に合格してゴールとなります。当然、そういう試験制度であることには理由があって、単純に1科目あたりの必要な勉強量が多いため、そもそも同時合格は現実的ではないということです。

税理士試験はそういう試験ですので、受験者は基本的に会計事務所や中小企業に勤務している職員や、科目免除を狙う大学院生が中心になります。試験の側ら収入を得ることが可能ですので、精神的・経済的に安定した勉強が可能です。

こうした違いから、「公認会計士は短距離走、税理士はマラソン」と表現されます。短期決戦の公認会計士には時間効率の高い勉強法と、合格までの綿密な勉強計画、そして常に万全のコンディションでタスクをこなせる自己管理能力が必要となります。

結論

ここまで税理士試験との違いを説明してきましたが、ここで結論に移りましょう。

侃侃諤諤の議論はあるでしょうが、どちらが難しいかはポジショントーク。踏み絵のようなものと考えます。

実際のところ、試験制度が違うからそれに適した勉強スタイルが求められるという、ただそれだけのことです。必要な勉強時間も大差なく、どちらの難易度が高いのかを論じることが実は不毛なのです。

侃侃諤諤の議論をしているのは実は税理士と会計士だけで、自分たちの通った道の方こそ険しかった!と言いたいだけなのですね笑。

最後に

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ここまで「公認会計士試験の難易度」について解説してきましたが、いかがだったでしょうか?

冒頭でも申し上げましたが、公認会計士の資格取得はかなりハードルが高いということがおわかりいただけたかと思います。

しかし、難しいからこそそれを乗り越えられた人には高給、社会的ステータスが高い、ワークライフバランスが取れているなどなどの恩恵を受けられるのです。

また、試験が難しいのは単に計算力や思考力、判断力を試しているだけではなく、選考プロセスを通して公認会計士としての覚悟であったり、市場の番人としての矜持、そして重責を背負える忍耐をも見抜こうとしているのではないかと愚考します。

道のりは長いですが、決して取得不可能な資格ではありません。また、たとえ望む結果が出なかったとしても、それまで手にした財務会計の知識はあなたを裏切りませんし、なにより歯を食いしばって机に齧り付いた日々は確実にあなたを強くします。必ず別の形であなたのキャリアの支えとなることでしょう。

あなたも公認会計士、目指してみてはいかがでしょうか?

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