外資系投資銀行への道標

外資系投資銀行への道標

外資系投資銀行への転職・就職に関する記事を書いています。

なぜ未経験でも外資系投資銀行に転職できるのか?

この記事は2016年11月16日に公開され、2017年6月23日に内容が更新されています。

「極めて専門性の高いとされる投資銀行に、未経験で転職するのは無理なんじゃないか」

そう思われている方に、私は声を大にして伝えたい、全然大丈夫ですよ!と。

確かに経験者の方が有利なのは間違いありませんが、押さえるポイントを押さえていれば未経験者だって投資銀行への転職は可能です。

外資系投資銀行に在籍していた私が、未経験から転職するポイントを解説します。

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投資銀行は常に人手不足。未経験でも転職できる

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投資銀行は人材の出入りが激しいことで有名です。

よく「3年勤務すればどこに出しても恥ずかしくない」と言われる業界ですから、一通りのスキルセットを備えて転職する人が多いことは事実です。

また、おおよそ3年毎に次のタイトルに昇格するのですが、プロモーションイヤーで昇格できなかった人は初夏に(賞与振込みがあるため)静かに辞めていくというのも一種の慣例行事となっています。

したがって、投資銀行の人手不足は積年の悩みなのです。特にアナリストやアソシエイトといった、いわゆるジュニアバンカーの確保はプライオリティの高い課題となっており、通年で中途の採用活動をしています。

そういった事情もあり、経験者だけでなく未経験であっても門戸は広く開いているというのが実情です。

未経験で転職しても年収は上がる可能性が高い

では実際に投資銀行に転職したら、巷で言われている高給取りになれるのでしょうか?

基本的には前職での経験や能力に応じてタイトルと年次が決まります。タイトルはアナリストから始まってアソシエイト、ヴァイスプレジデント、ディレクター、マネジングディレクターという具合に職位が上がります。各タイトルで3年程度経験を積み、4年目に昇級するというのが一般的です。

投資銀行業務が全く未経験という場合はアナリストから出発することが多く、アナリスト1〜3年目で割り振られます。同じタイトル・年次であれば基本給は横並びですが、能力に応じて賞与で調整するというイメージです。外資系のアナリスト3年目であれば年収は1,500万円〜2,000万円が目安となります。(もちろん企業次第です)いずれにしても高給となることは間違い無いでしょう。

ただ、投資銀行に限りませんが、転職した初年度は賞与がない(あってもスズメの涙程度)ということは計算にいれておきましょう。

ジュニアバンカーなら30歳まで

上記の通り、特にジュニアバンカーへの採用ニーズは高いです。

未経験でアナリストの採用であれば、30歳程度までは許容される雰囲気があります。

いわゆる年功序列というものはなく、実力本位な業界ですからそれほど心配する必要はありません。実際に、28歳で新卒という人も毎年一人くらいはいました。

やっぱり高学歴が多いが、文理は関係なし

実力本位とはいえ、結果的に高学歴のバンカーが多いです。

東大や京大をはじめ、早稲田、慶応がボリュームゾーンとなり、一橋大や旧帝国大学、海外大MBAがちらほらいるという感じです。

それは、多忙なバンカーは面接官として面接のできる回数が多くないため、履歴書の段階で学歴をひとつの重要な要素としてフィルターをかけるためです。

一方で、文系や理系といった区分にはさほど意味がありません。

経済に明るい経済学部が有利そうというイメージがありますが、企業価値評価や分析は数字に強くないとできません。したがって理系出身者でも採用されるのが投資銀行です。

乱暴に文理で区分することにいささか議論の余地があることは置いといて、大体半々くらいです。

英語は神経質に気にしなくて良い

もちろん英語はできるに越したことはないでしょう。ですが、900点以上とかネイティブレベルとかでなくとも転職は可能です。

TOEICで860点が新卒の最低ラインとされていますので、その水準であれば選考上不利ということはありません。中途採用ということを鑑みて、余裕を持って900点を目安に取得しておくと安心です。

加えて、英語面接の対策としてスピーキングを練習しておくとなお良いでしょう。専門的な訓練が必要ではないので、英会話カフェやオンライン英会話を利用して英語のテンプレートを作っておき、最低限途中で詰まらない程度には練習しておきましょう。

ジュニアバンカーへの転職に有利なスキル

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ジュニアバンカーに必要なスキルを整理してみましょう。大きく3つです。

  1. モデリング
  2. 法務・税務・会計の各種知識
  3. エクセル・パワーポイント作業

になります。

①のモデリングを簡単に説明すると、財務三表(P/L、B/S、C/S)を有機的に結合させたエクセルファイルを作成することです。財務モデルを作成することで、M&Aや資金調達をした際に企業価値がどう向上するかであったり、持分比率はどの程度希薄化するかなど、定量的に分析できるようになります。

②については最低限、MBA用の簡単な参考書が頭に入っている程度が必要です。すでに業務で財務部や経営企画部に従事しているなら特に問題はありません。もしも営業職や研究職などに従事している場合は独学で学習しておくと良いです。

③については転職後に研修を受けることになるので、入社前に気にする必要はないでしょう。ただ、エクセルワークと聞いて「平均値や合計値を計算するくらいだろう」とか「if関数やvlookup関数は知ってるから大丈夫」という程度の認識だとしたら、入社後の研修でパソコンからマウスを外すよう指示されてギョッとするかもしれません。

これらは入社時に持っていると当然即戦力ですが、モデリングなどは未経験者が習得しているはずがありません。したがって、入社後の研修とOJTでキャッチアップしてくれることを期待して採用をしますので、面接では意欲とケイパビリティをアピールしておきたいところです。

投資銀行の求人は原則非公開。エージェントが必須

投資銀行に中途で応募する方法はいくつかあります。未経験者が応募するならどの手段が良いのかお教えします。

未経験者にとって最も重要なことは情報です。職場環境云々以前の問題として、業務内容や給与体系といった基本的なことからインプットをする必要があります。

最も採用の確実性が高い方法は、投資銀行で働く友人や知り合いを通じて応募することです。もし業界に知り合いがいる場合は応募の前に必ず相談してみましょう。疑問点について忌憚なく根掘り葉掘り聞くことができますし、現場の意見を聞くことができます。

また、投資銀行のポジションは常に応募があると上述しましたが、それがどのポジションかは刻々と変化します。コンシューマー業界のジュニアバンカーを募集しているのか、インダストリアル業界の財務に明るいシニアバンカーを募集しているのか、応募の前に知っておけばなにかと準備もできるというものです。

あるいは転職エージェントを通すという手段もあります。都合よく友人・知人が投資銀行業界にいることは稀でしょうから、多くの方はこの手段を取ることになると思います。その場合、「非公開求人」の壁を乗り越えるためにエージェントを頼ることはマストと考えてよいでしょう。

転職エージェントを通すメリットは、やはり転職に関するプロフェッショナルですから転職にかかる様々な面でサポートを期待できる点です。転職のためのプロセスについて質問ができたり、履歴書の添削や面接の練習などまで手助けしてくれます。

優秀な転職エージェントの確保の仕方についてはこちらの記事で詳しくまとめています。

www.highclass-jobchange.com

個人的には、やはり最新の募集状況を調べてくれる点はすごく助かりました。企業側が募集していたとしても、必ずしも企業HPの採用ページにそれが出ているとは限らないのです。そういった場合でもエージェントは喜んで各企業に直接問い合わせてくれますし、その際他の候補者の選考状況も聞ける範囲で入手してくれます。

さらに、面接後に面接官に伝え損ねた点や誤解を与えてしまったかもと思ったとき、エージェントに相談すればエージェント経由で先方にフォローをいれてくれます。

なお、バンカー時代は同期を含めて多くの人は転職サイトに複数登録していて、まずひとつはビズリーチ、そしてあとはJAC、マイケルペイジ、ヘイズあたりで気に入ったものを追加で登録していました。ビズリーチは登録時の年収(750万円以上か否か)で求人内容が変わる仕様なので、新卒から750万円以上のバンカーは好んで使っていました。

■バンカーの間ではデファクトスタンダード、ビズリーチ!

エージェントを使う上での留意点

これほど頼りになる・便利なエージェントですが、一方で欠点も認識しておかなければなりません。

まず、エージェントはバンカー経験が必ずしもないということです。すなわち、細かい業務内容についてすべて理解しているわけではないですし、それどころか誤った内容を伝えられる可能性も0ではないということです。

2点目は、当たりのエージェントに出会えるのは運であるということす。「当たり」というのは、これまで投資銀行に多数転職させた実績があるエージェントを指します。

エージェント探しは、まずエージェントからスカウトメールが届くような求人サイトに登録しておき、何人かのエージェントと直接会って信頼の置ける人か否か品定めするとよいでしょう。

私が転職をした際は5人のエージェントと会って、そのうちの一人にその後の転職活動のお世話になりました。

転職に有利な職業はコンサルと会計士

投資銀行は業務内容や働き方という点で独特な業界ですが、比較的転職しやすい業界というものは存在します。

戦略系コンサルから転職

コンサルティング会社からの転職は比較的アドバンテージがあります。働き方(高給・激務)が似ているので業務のイメージがつきやすいことや、コンサルでもM&Aを扱うことがあるということが理由です。

ただ、コンサルでも財務モデルを作成したり企業価値を算出したりということはしますが、深度や精度、ノウハウ、案件数という点では断然投資銀行が優位です。

クライアントの課題全般を扱うコンサルではなく、専門性を身に付けたいという理由で投資銀行に転職するケースが多いようです。

公認会計士から転職

公認会計士の資格保持者で投資銀行に転職する人もいます。

公認会計士資格の取得自体が困難であるため数が多いわけではないですが、試験に合格してから3年程度監査法人に勤務し、晴れて公認会計士登録できてから転職するというケースが多いです。

M&Aにしろ資金調達にしろ、投資銀行業務において財務のプロフェッショナルというのは大変重宝されます。案件を進めるにあたって弁護士事務所とともに監査法人ともチームを組むのですが、社外のメンバーとメールなり電話でコンタクトをとるというのは少なからずコミュニケーションコストが発生してしまうものです。

公認会計士の転職については下記をご参照ください。

www.highclass-jobchange.com

教育制度の整った投資銀行は日系

未経験で転職した場合気になるのは教育制度でしょう。キャッチアップするやる気は誰にも負けないとしても、なんでもかんでもOJTだと学習効率が悪いですよね。最初に体系立てて研修があると理解が捗り、その後のOJTも有意義になります。

では各社の中途採用者に対する教育制度はどうかというと、必ずしも厚いとはいえません。新卒と同じタイミングで入社すれば彼らと同じ研修が受けられるチャンスがありますが、通年採用の場合中途半端な時期に入社することも多く、新卒の研修を期待できるとは限りません。

とはいえ企業によってはそのリスクをカバーしているところもあります。例えば新卒用の研修を外注している場合、数人単位で中途採用がいれば時期外れでも開催してくれます。

また、BloombergやCapital IQなどのベンダーに1人からでも研修を受けられるように取り計らってくれることもよくあります。例えばBloombergの情報端末は1台あたり年間1億円近く支払っており、ベンダーからすれば投資銀行は上客なので融通を利かせてくれるのです。(ちなみにBloombergの端末は部内だけでも数十台あります)

比較的日系の投資銀行は教育制度がしっかりしており、投資銀行向けの研修だけでなくグループ企業(銀行や証券会社)向けの研修を受けることもできます。

ただ、必ずしも外資系が放任というわけではないので、採用プロセスの中で人事や面接官に確認してみることが重要です。

■未経験者にとっては教育体制が大きな判断材料、ビズリーチ!

最後に

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良いエージェントはすぐに見つかるものでは無いので、転職を考える始める前から求人サイトに登録して早めにエージェントを確保し、定期的にコミュニケーションをとっておくことをオススメします。

そうすることで準備不足のまま転職をせざるを得ないという事態を避けられますし、思わぬ良い案件を紹介してくれる可能性もでてきます。

未経験でも転職に成功するコツは、エージェントを見つけることと並行して知人・友人のツテで業界人を探すことです。

両面からアプローチすることで採用の確率はグッと高まるでしょう。

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