外資系投資銀行への道標

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外資系投資銀行の激務と残業の実態を暴露【残業180時間の現場とは!?】

2018年2月14日更新 2016年11月20日公開

外資系投資銀行といえば、学生の間では高給!派手!英語ペラペラ!モテる!といったイメージが先行しますが、なかでも強烈なインパクトをもつのが「激務」というフレーズでしょう。

(ちなみに私は英語はペラペラではありませんし、モテません。ネイティブの同期からは『君の英語は関西弁みたいだね』と言われたことがあります)

 

「実際のところ、どれだけ働くんですか?」

「ちゃんと寝てるんですか?」

 

その辺の質問に答えられる記事になれば良いなと思います。

なお、投資銀行から激務がなくならない根本的な理由についてはこちらの記事もどうぞ。

www.highclass-jobchange.com

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労働時間は毎月驚異の350時間!

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早速結論から入りますが、投資銀行の若手バンカー(アナリスト、アソシエイト)は平日9〜27時まで働きます。

早ければ25時の日もあるかな?くらいの感じです。

 

例えば、翌日午前にクライアントへのアポイントメントが入っている場合、アポ当日の7時くらいまで徹夜で資料を作ってファイナライズ(最終稿にすること)し、お抱えの専門印刷部隊にデータを渡して豪奢に製本してもらい、プレゼンの束をかかえながら駅にダッシュして、新幹線改札で今か今かと待機してるボスに届けるというバトンリレーが行われます。そしてまた何事もなかったかのようにオフィスに戻っていく、、、

業界ではあるあるの、日常茶飯事です。

また土日も両方休めることは実に稀で、だいたい両方もしくは片方には出社します。

365日中300日は働いているでしょうか。

そうして、誇れる話ではありませんが毎月の残業時間は180時間を超えるのです。

 

確認ですが、あくまで「残業時間」が180時間であり、所定労働時間はそれとは別に170時間程度働いています。

合計して毎月実に350時間程度働いていることになり、これは残業のない人と比べると2倍以上も長く働いていることになります。

投資銀行とは「精神と時の部屋」みたいなもので、通常の2年分を1年で働いてしまう場所だということです。

圧倒的な睡眠不足を押し込めて戦い続ける、そういう場所なのです。

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歩くときは寝る時間

そんな調子で仕事をしますので、投資銀行では基本的に毎日3時間睡眠で、「徹夜明けだからよく寝てきなさい」と言われてその日だけは4時間眠る、そんな感じです。

学生時代寝つきが悪くトゥルースリーパーなんかを愛用していた私でさえ、入社後はベッドインしてから一瞬で眠れるようになりました。

 

ではバンカーは、どうやって睡眠不足を解消しているのでしょうか?

答えは「どうやったって解消できない」です笑。

でも悪あがきはします。

通勤電車で経ったまま眠る、世間ではそういう話をよく聞きます。

しかし、あいにくバンカーは通勤電車に乗る人が少ないです。

自宅が一駅圏内なので、徒歩で通える人が多いからです。

そのうち大半のバンカー、特に若手であるジュニアバンカーは1分でも自宅で寝ていたいので朝はタクシーを使います。

少しでも長くベッドで寝て、オフィスまではタクシーで寝る。

それでも睡眠不足は続きます。

そこで私の行っていたライフハックがこちら。

 

歩くときは寝る時間!

 

  1. まず、道路の前方50mに人や車がいないことを確認します。
  2. 目を閉じます。
  3. そのまま50mほど歩きます。
  4. 1に戻る。

 

そんなことを繰り返していました。(危ないので良い子はマネしないでね☆)

ぶっちゃけ効果の程はよくわかりません。

ですが、そんな涙ぐましいことの積み重ねでギリギリ乗り越えていた、そういう極限状況だったということです。

 

トイレで仮眠する若手バンカーたち

そんな気休めの行為に効果は期待出来ず、まだまだ圧倒的に睡眠が足りません。

しかし片付けなければならないタスクは待ってくれません。

少しでも脳を休めるために仮眠をします。

衆人環視の目のない安心できる空間、そう、トイレで。

トイレの個室であればトイレットペーパーホルダーがちょうど良い高さにあるため、顔をうずめて体を固定しやすいのです。

そうするとだいたい10分くらいで体勢が苦しくなってきて自然に起きてしまうというカラクリです。

デスクでも可能ですが、デスクだといつ何時誰から呼び出しがあるかもわかりません。

トイレの個室で強制的にノイズをシャットアウトをするのです。

新人の中にはトイレの個室で座ったまま眠るということにすぐには慣れず、多目的トイレの床に大の字に寝ていたというツワモノもいます。

地獄の沙汰も案件次第

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業務が忙しいのはひとえに案件が複数走っているからです。

午前にバリュエーションのためのモデリングをしていたかと思うと、午後には資金調達案件で弁護士からの質問票に回答案を作成し、夕方からはクライアントの決算説明会に出席して、夜から次回の提案に向けて作成したドラフト資料についてボスからクオリティチェックを受けて、、、

案件がひとつ終わればだいぶ楽になり、そういうタイミングで打ち上げなどをやるわけですが、若手にとってはいい迷惑で、1分でも早く帰って寝たいというのが本音です。

■行くかどうかは店次第、ビズリーチ!

バンカーはスタバの珈琲とレッドブル漬け

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そういう状況ですから、バンカーにとって心強いのがスタバとレッドブルです。

いつ何時でも眠気を抑えるためガブガブ飲みます。

オフィスの自販機にも大量のレッドブルを完備しており、抜かりはありません。

 

“体はカフェインで出来ている 血潮は鉄分で心は硝子”

 

なお、日本のレッドブルは海外製とは違って特別な成分が入っていない、ただのエナジードリンクであるということはもちろんみんな知っています。

それでも飲めばなんとなく目が冴えるように感じるので、なかなか手放す気になれないという感じです。

■Monster Energy派もいるよ、ビズリーチ!

徐々に改善されている労働環境

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そんな激務な投資銀行ですが、リーマンショック以降の市況の悪化やSNSの発達により、徐々に労働環境は改善されてきていると言われています。

SNSによって記事や就活生のツイートが拡散することで次第に労働環境が明るみになり、就職希望者が減少傾向にあったり、労働基準監督署の目が厳しくなってきたためです。

今後もその傾向は続くと思われますが、その分企業側は人員を拡大したりシステム化を進める必要があり、その際のコスト負担はバンカーの給与削減で相殺する方向に進むと思われます。

日々に刺激を。シビれたいなら投資銀行へ!ビズリーチ

助けてもらえるのも実力のうち

激務にさらされている中で学んだ鉄則があります。

それは「人を頼る」ということです。

 

例えば、なるべく資料をフルスクラッチ(=ゼロから作ること)するのは避けたいので、以前に似たような資料を作ったことがないか過去資料を調べてみます。

もしも似たような資料があれば、パラメータをササッと修正してプレゼンテック(簡単なエクセルやパワポワークをしてくれる外注さんたち)に依頼しておけば、最小限の手数で欲しい資料が出来上がるからです。

もしも自分で分かる範囲で見つからなかった場合、同じ部署の同期に聞いてみます。

クライアントが違えど、スライドメッセージの趣旨が同じであれば過去に作った可能性が高いためです。

それでもなければ別部署の同期に聞いてみます。

完全オーダーメイドの資料でない限り、そこまで聞いても見つからないということはほぼありません。

 

このように、どれだけ人の力を借りられるかで自分の生産性が全く違うものになってきます。

出来るバンカーとは、何も全部自分でやれる人のことだとは限らないということです。

■仲間がいたからグランドラインを乗り越えられた!ビズリーチ

最後に

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今まさに死ぬほど頑張っているバンカーへ

18時を過ぎたら帰宅ラッシュが始まることすら知らないあなた。

クライアントのため、ボスのため、そしてなにより自分のために今身を削っているあなたは本当に素晴らしいバイタリティの持ち主です。

目は充血し、頬はこけ、体重も3年前から10kg増えたかあるいは10kg減ったか。

しかし、そんな満身創痍な状態でなお戦場に立ち続けるあなたは、羨ましいくらいに輝いている。

ですが、多忙を極める日々の中で、30秒だけ立ち止まって自問して欲しい。

 

「俺が削る命に見合う仕事なのか?」と。

 

もし一瞬でも「生活がかかっているから」「私が辞めることでチームで困る人たちがいるから」といった考えが浮かんだならば、あなたはもう転職を考える時期かもしれません。

  • バンカーとして3年喰らいつけたならば、あなたはどこへでも転職できるでしょう
  • 2年でもまったく問題ないです、世間では4年分働いたことになるのですから
  • 1年?あなたは幸運ですね!なぜなら激務の極みを体感してから異業界に行くことは「つよくてニューゲーム」と同じだから。あらゆる職種がぬるく感じることでしょう

 

こう言ってしまうと身も蓋もありませんが、仕事は所詮仕事です。

死ぬほど頑張る必要のあることなんて、世の中そうそうありません。

実現したいこと、大切にしたいものが投資銀行の延長戦上にないと感じた場合は、いっそ転職してしまえば良いのです。

もしその転職が気の迷いだったと後でわかったら、そのときはまた戦場に戻ればよいのですから。

イケメンすぎるパイセンの言葉

私が転職を決意したとき、様々な感情が湧いていました。

「私がいなくなることで、チームの負担が増えて迷惑かけてしまうだろうな」
「辞表出したらすぐ退館だから、他の人に引き継いでる時間もないな」
「クライアントへの説明はどうすれば良いだろうか」

などなど、他のメンバーや会社への申し訳なさでいっぱいでした。

ただ、いつまでも一人で抱えていていい筈はないので、意を決して恐る恐る先輩に打ち明けることにしました。

そのとき、正直に懸念を話す私に先輩がかけてくれた、今でも忘れられない言葉があります。

最後にこの言葉で本稿を締めたいと思います。

 

辞めた後の会社のことなんて考えるな。
ここにいるバンカーはみんなそうやって、残したチームに助けられて転職してきたんだ。
前だけ見てろ。

 

イケメンすぎる!