外資系投資銀行への道標

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財務部に転職したい!資格なし・未経験でも転職できる理由

この記事は2017年3月11日に公開され、2017年6月25日に内容が更新されました。

投資銀行を含む金融機関やファンド出身者、そして公認会計士など、財務・ファイナンス関連のエキスパートが転職をするときの人気転職先として、事業会社の財務部が筆頭に挙げられます。

財務部が人気な理由は、

  • 財務関連の求人は年収が高いから
  • 専門性の高い分野なので、経験や資格が活かしやすいから
  • 出世コースだったり転職市場で評価が高かったりと、将来性があるから

などがあります。

そんな財務部に転職をお考えの方に向けて、転職成功の秘訣についてまとめてみました。

財務部についてあやふやな方はこちらの記事が必読ですよ!

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優秀な人材は常にウェルカム

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財務部が抱える課題は多岐に渡ります。

  • 会社の格付けが低くて金融機関からの調達コストが高い
  • 資本構成がデットに傾き過ぎていてリスクが高まっている
  • エクイティでの調達をしたいが経験がなくて実行できない
  • 会社内での資金ニーズが正確に把握できていなため突発的に資金ショートするかもしれない

などなど。

これらの問題を解決してくれる、任せられるような人材は貴重であり、それゆえ企業からのニーズが非常に高いです。

ですがその一方で、貴重であるがゆえに求人媒体での募集ではなかなか見つけることが難しいため、事業会社は人材確保に苦慮しています。

そのため転職エージェントを頼った一本釣りが主流となっています。転職エージェントに任せることで、その人的ネットワークを使って有望な候補者を集客し、その中から経営課題に合った候補者のみを紹介してもらうことを期待しているのです。

そんな状況ですので、優秀な人材に対しては常に良案件の門戸が開いているのです。

年齢制限はない。30代前半までなら未経験でも大丈夫!

第二新卒〜20代中盤であれば、未経験でもポテンシャルを評価されて採用される可能性は十分にあります。とはいえ、財務部ですので最低限簿記2級程度の知識が必須な点は留意が必要です。

20代後半から30代前半だと、それまでのキャリアを見て判断というケースが増えます。財務部では財務諸表から財務状況や金流を把握・分析する能力が求められますので、例えば公認会計士やMBA取得者、投資銀行、銀行員などは当然ながら重宝されます。つまり、たとえ事業会社での実務が未経験だったとしても、そうしたキャリアのバックグラウンド次第で採用される確率は十分にあります。

30歳代中盤になってくると実務経験が問われ始めます。例えば決算業務や監査法人対応などの経験があるとポジティブな評価をもらいやすいです。また、連結の実務経験があれば巨大企業グループへの転職は有利になるなど、ケースバイケースで出てきます。

財務部で求められる資格やスキル

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財務部や経理部は専門職ですので資格が活かしやすい職種です。財務系の資格は多数ありますが、中でも必須のスキルや有利になる資格について、下記でいくつか挙げたいと思います。

簿記2級

まず財務部で簿記2級は必須です。1ヶ月ほど勉強すれば取れる資格ですので、転職や異動が決まったら事前に取得しておくことが望ましいです。

簿記1級については、2級に比べて取得のハードルが一挙に跳ね上がりますので必須ではありません。簿記1級は公認会計士試験の財務会計と管理会計に準ずる難易度になりますので、取得できたとしたら間違いなく強みになります。

TOEIC

グローバル展開する企業や外資系企業への転職を希望する場合はTOEICを取得しておくと効果的です。海外子会社や海外ブランチの会計管理などは日常的にありますので、常に海外の会計トレンドや法改正などにアンテナを張り巡らせてアップデートする必要があります。

また、近年のIFRS標準化の潮流に鑑みると、会計基準のグローバル化は避けて通れない状況です。一方で会計にも英語にも明るい人材というものは非常に稀有なので、エッジを効かせた人材を目指すならば英語力の向上は非常に有効です。

TOEICで英語レベルを測るのも限界がありますが、目安としてTOEIC800点が及第点、860点が努力目標といった感じです。

USCPA

会計のベースの知識を身につけているということは大きなプラスですし、事業会社においても監査を受ける際に監査担当の会計士の方と会計処理についての議論ができることはメリットです。加えてアメリカで事業を展開している会社なら米国会計基準に精通したUSCPAの資格ホルダーは重宝されます。

なお後述するBATICと比較して、USCPA(=米国公認会計士)の方が難易度が高く、しかも海外からの評価も受けられやすいので、いずれかを受けるならUSCPAの方が有効です。

高い対人能力

財務部は、単にデスクに向かって数字を打ち込んでいるような部署ではありません。金融機関との折衝、株式市場との対話、監査法人との討議などなど、前衛的な部分を多分に含んだ業務になります。そのため、適切なコミュニケーション能力も必要となってきます。

財務部へ転職するにはどうすれば良い?

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ではあなたが財務部へ転職したくなったとして、どうすれば希望通りの転職が叶うのでしょうか?

前述した通り、ハイクラス企業の財務部へ転職する場合は求人を当てに探すのではなく、転職エージェントを経由した方が良いです。

確かに財務部への求人は求人サイトにありますが、大半が中小規模で経理関係が目立ちます。ハイクラス転職を目指すなら転職エージェントが握っている求人を引き寄せる必要があります。

財務部への転職に有利な仕事

基本的には、財務に近い金融関連の仕事だと転職での説得力があり有利といえます。たとえ未経験だとしても、です。

具体的には公認会計士、銀行員、投資銀行、税理士などが当てはまります。これらは財務部との親和性が非常に高く、即戦力としてアピールが可能です。

例えば公認会計士であれば、財務のエキスパートであると言うことはもちろんのこと、決算期の監査法人対応では頼もしい存在と言えます。また銀行出身者であれば金融機関との折衝で重用されるでしょうし、投資銀行であれば最適資本構成の分析や調達手段多様化のプラン策定と実行などが期待されることでしょう。

財務部への転職で人気な職種

ではそのハイクラス転職において、人気の転職先はどこになるのでしょうか?

あらゆる経験が積める商社

巨大企業群を形成する総合商社では財務機能も大所帯となり、辣腕のふるい甲斐がある仕事です。無数の子会社を持ち、かつグローバルにブランチがあるため連結決算も一大プロジェクトです。また会計処理もグローバルに標準化されているためIFRSやUSGAAPに精通できるまたとないチャンスに溢れています。

さらに昨今では伝統的な商流・物流ビジネスから投資ビジネスへと傾倒しており、新規ビジネスへの投資やエネルギー投資などの巨大プロジェクトが活発です。そのため金流が今まで以上に複雑化、巨額化する傾向にありますので、財務部的にはワクワクできるフィールドであることは間違いありません。

その他、財務の観点からの経営支援や、財務諸表の調査・分析、多様な資金調達スキームの実施(メザニンの活用やコマーシャルペーパーの発行など)、債権の証券化、アセットアロケーションのリバランス化などなど、他ではできない貴重な経験を積むことができるので人気の求人となっています。

転職に有利なのは大企業か、スタートアップか

転職先の企業規模によって、あなたの人材価値はどう変わるでしょうか?

これに関しては明確な答えはなく、それぞれにメリット・デメリットがあるといえます。

大企業で見える景色

まず大企業に関しては、企業の安定性がが高い点は魅力です。

また、グローバル企業なら企業会計基準やIFRS(国際財務報告基準)やUSGAAP(米国会計基準)といった高度な会計処理に携われる可能性が高く、希少な人材を志向できる点は魅力です。

一方で、財務だけに限らないのですが、大企業の業務は細分化されており、細切れの経験しか積めない蓋然性が高いというリスクがあります。全体像が見えない組織で長期に従事すると、次第にスキルがガラパゴス化しやすい面があり、その企業でしか通用しないスキルに偏重するというリスクがあります。そうなると、いざ転職したいとなった際に意外と経験が評価されないケースもでてきかねません。キャリア形成を考える上では、なるべく幅広い業務に取り組むことを意識したり、上長に相談することが肝要です。

中小規模・スタートアップで見える景色

中小企業やスタートアップに関しては財務や管理会計、税務など会社全体を見渡しながら幅広い経験が積める点は魅力とされています。

ただし、中小企業やスタートアップの場合にはダイナミックな業務に携われることは期待できません。例えば、単独ではなく連結決算を経験できるとか、上場企業としての開示業務に携われるとかは、もしかしたら難しいかもしれません。

とはいえ、ノウハウの深さではなく広さを求めるならば、財務だけでなく、場合によって労務や税務や法務などの管理部門全体を把握しながら実務経験を積めるというキャリアはそう多くないので、その後のキャリアアップで管理部門を管掌するためにはもってこいのポジションといえます。

転職回数が多いからといって心配する必要はない

あなたがこれまでにキャリアチェンジを3回以上している場合、転職回数が多いと転職に不利に働くのではないかと気になっている人はいるかもしれません。

しかしご安心ください、財務・経理の分野では転職回数が必ずしもネガティブに作用するわけではないからです。

まず、財務や経理の分野だけに限りませんが、自身のキャリア形成を考えて3年くらいの周期でより高いステージを求めて転職することは珍しいことではありません。大事なことは「何をしてきたか」であって「どこでしてきたか」はあまり重要ではないということです。

さらに財務や経理の分野で考えると、例えばIPO(=新規上場)に向けた上場準備業務をしていましたという場合には、少人数で広範なタスクをこなさないといけません。その結果、短期間で驚くような経験値を積めるということもあるので、転職回数で安易に判断するということは採用担当者にはできないのです。IPO準備では付け焼き刃の作業ではなく、上場後も10年の環境変化に耐えうる財務システムや内部統制をゼロから構築しなければならないのです。既にあるものを引きついでブラッシュアップする経験も大切ですが、多少荒くてもフルスクラッチで作るという経験の方がその何倍も価値があるということです。

そういった経験で転職回数が増えてしまっている場合は、きちんと面接で自らフォローすることで問題なく乗り越えられるでしょう。

最後に

財務部への転職について説明してきましたが、いかがだったでしょうか?

将来のCFO候補、そしてボードメンバーへのエリートコースを目指してはいかがでしょうか。

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