外資系投資銀行への道標

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外資系投資銀行への道標

外資系投資銀行への転職・就職に関する記事を書いています。

野村證券(投資銀行部)の年収・転職・合コン事情【新卒年収750万円】

この記事は2017年2月21日に公開され、2017年3月20日に内容が更新されました。

日本のガリバー、野村證券。新卒採用において、総合職とは異なる投資銀行部への専門採用をしている証券会社の代表格です。

野村證券といえば、イメージどおり日系証券会社の中でも特に統率された、まるで軍隊のような集団です。

そこのけそこのけ、野村が通る。ノルマ證券とはわれらのことなり!

また、2008年に倒産寸前だったリーマン・ブラザーズを備忘価格で買収し、外資バンカーをタレントバイしたことでも有名です。

その結果、国内証券としては初めて投資銀行部に外資系基準を持ち込み、日系企業なのにグローバル水準の高給・派手・激務を経験できるようになりました。

この記事では野村證券の投資銀行部について、年収や激務さ、合コン事情、国内での存在感についてまとめています。

他の投資銀行についてはこちらをご参照ください。

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野村證券の新卒年収は750万円!

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2008年に破綻したリーマンブラザーズを買収したことから、野村證券では投資銀行部門の給与体系を外資系基準に合わせるべく、2009年からグローバル水準の給与体系を実施しています。

気になるその金額ですが、新卒で実に年収650万円!月給にするとおよそ54万円、同じ新卒でも総合職とは入社時点で2倍以上給与に差があることになります。

さらに、650万円はあくまでベースだけの話ですので、ボーナスが別途乗っかってきます。景気に拠るところはあるものの、ボーナスを加算すると750万円~800万円が野村證券の初年度の年収ということになります。

ただし年1,200時間(=月100時間)の「みなし残業」が含まれている点には留意が必要です(野村に限った話ではないのですが)。さらに、月100時間を超えた分は残業代を申請できるのですが、申請した分はボーナスから差し引かれるという悪魔の仕組みになっていて、実質残業代は出ないということになります。

なお、残業代に関しては企業ごとに対応が違っており、野村證券のように全く残業代が出ないのが主流ではある一方で、アナリスト(=新卒1~3年目)の間だけは100時間を越えた部分について残業代が出るという投資銀行もあります。

野村の投資銀行部ももちろん激務。残業180時間は当たり前

野村の投資銀行部は日本国内で随一の影響力を持っています。国内証券では唯一、ゴールドマンサックスやモルガンスタンレーなどのトップティアの外資系投資銀行と渡り合っている証券会社といえます。当然競争は熾烈ですが、外資系に案件を取られるということは日本の恥だと信じて疑いません。

しかも、外資系は年に数回あるくらいのビッグディールに的を絞っていますが、野村は全方位の案件獲得が求められています。すなわちラージキャップからミドルキャップ、スモールキャップに至るまで、すべてにおいてシェアを堅持しなければなりません。そのマンパワーたるや尋常ではありません。手を抜いて他社に出し抜かれようものならMD(マネジメントディレクター)を飛び越えて投資銀行部長が直々に、担当者に怒号を飛ばすという光景が見られます。

三菱東京UFJ系(モルガンスタンレー)やSMBC系(日興証券)、みずほ系(みずほ証券)はそれぞれ銀行からの出向者を受け入れることが可能ですが、ピュアな独立系である野村ではなかなかフレキシブルに人材を確保できず、ギリギリのリソースのやり繰りが必要になってきます。当然、一人当たりの業務負担は青天井というワケです。

結果、ジュニアバンカーの残業時間は180時間を優に越える状況が続いているのです。

投資銀行の激務についてはこちら。

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決して期待してはいけない合コン

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野村だけに限りませんが、日系証券の場合には合コンでの女性ウケは最悪だということは覚悟しておきましょう。いくら20代で1,000万円を稼いでいようとも、やはりどうしても女性には「証券マン」のイメージが強く、オールバックで厳ついガタイの男性が個人宅あるいは電話で猛烈営業をかけてくるという印象を崩せません。

逆に、投資銀行のことをよく知っている女性だと、それはそれで間違いなく同業者か高学歴キャリアウーマンなので求める女性層とは違うかもしれません。(会って話しても仕事の話になるだけで、途中から笑顔で牽制し合うのがオチです)

こればっかりはどうしようもなく、かといって営業部門の証券マンに収益の大半を稼いでもらっている手前、真正面から文句を言うこともできず悶々とします。(とりわけ不景気にはホールセール部門の収益が一気に逆回転して赤転しますので、社内交流の場では平伏したい気持ちで一杯になります)

結論としては、数年して実績を積んだらみんな大好きピカピカの外資系に転職するか、もしくは潔く異業種交流は諦めましょう。

国内の案件獲得ランキングでは常に上位

圧倒的な強さを見せる野村の投資銀行ですが、実際のリーグテーブル(ランキング表のようなもの)でも各カテゴリにおいてことごとく1位を防衛しています。

野村の投資銀行には、名だたる外資系を押さえて首位を堅持し続けるための覚悟、能力、自尊心を備えたバンカーが集まっています。

投資銀行部は治外法権!ノルマ証券とは別カルチャー

野村證券の営業マンといえば、内外からノルマ證券と揶揄されるほど厳しい必達目標を課せられることで有名です。証券特有の入社研修においても特に野村イズムを骨の髄まで叩き込まれます。

しかし、投資銀行部門においては総合職からの叩き上げはマイノリティであり、リーマンブラザーズ出身者や転職者が大半を占めます。ローテーションの一環で人手不足を補う補充はありますが、カルチャーを形成しているのはむしろ外部出身者というのが投資銀行部です。したがって野村特有の根性論などとは距離があります。

ただし、投資銀行には投資銀行の生存競争がありますので、安穏とすることはできませんので安心は禁物です。

リーマンブラザーズの買収は成功だったのか?

2008年9月、証券業界に激震が走りました。野村證券が米名門投資銀行のリーマンブラザーズを買収したという報道が世界中を駆け巡ったためです。

買収から早8年が経過し、リーマン買収は成功だったのでしょうか?

2016年3月期決算にて、海外部門が6期連続で赤字になることが決定しました。この結果をみるだけだととても成功には見えませんが、復活への道のりは遠く険しいというのが市場関係者の見方です。

リーマン・ブラザーズ買収はなぜ失敗したのか、下記の記事で詳しく解説しています。

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野村ホールディングス

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野村證券は資本力・収益力とも日本最大の総合証券会社で、どのグループにも属さない独立系の金融グループです。グローバル70カ国以上に展開しています。

持ち株会社野村ホールディングスの傘下には、リテール事業を核にして投資銀行ビジネスも展開する野村証券のほか、運用会社やリサーチ会社、ベンチャーキャピタルなど、金融コングロマリットを形成しています。

日本企業がかかわるM&Aアドバイザリーランキングでも毎年第1位になっています。

野村グループの構成

野村ホールディングスは、グループの事業を営業部門、アセットマネジメント部門、ホールセール部門の3つに分けています。

営業部門

国内営業部門は個人投資家を対象にした伝統的な証券業務です。全体収益の半分近くを占めており、コア業務といえます。

国内に159店舗を構え、多数の法人や個人投資家が金融商品の取引をしています。シェアは圧倒的に1位で、顧客資産ベースで第2位の証券会社の実に2倍以上の預かり資産を有しています。

アセット・マネジメント部門

投資信託業務。投資信託やETFなど、国内外の個人・機関投資家から委託されて資産を運用する業務。その規模は40兆円を超えています。日本の税収に匹敵する規模の資産を任されていると言えます。

ホールセール部門

野村のホールセールは国内でもシェアが圧倒的で、ガリバーと呼ばれる所以です。国内上場会社の実に38.8%の企業で主幹事(=要は、一番お世話になっている証券会社のこと。銀行でいうメインバンクのようなもの)になっています。副幹事までを含めるとなんと63.1%のポジションを獲得しています。

ホールセール部門はさらに2つのセクションに分かれており、投資銀行部はここに入っています。

インベストメントバンキング

投資銀行業務を担当しています。

グローバル・マーケッツ

トレーディング業務を担当しています。

野村の歴史

野村徳七によって設立された両替商「野村商店」を足がかりに、「大阪野村銀行」の証券部を分離しました。その後の1925年12月に、片岡音吾を初代社長として野村證券が設立されました。昭和29年に制定されたグループの社章は、野村家の紋章のツタ(蔦)の葉と、屋号の「ヤマト」から採用されました。なお、りそな銀行の前身である大和銀行は大阪野村銀行の流れをくんでいます。

1926年1月に公社債専門業者として営業開始し、翌年には早くもニューヨーク出張所を開設しました。2代目の飯田清三社長のときに国内最初の投資信託業務の認可を受けました。その後、1946年に本店を東京都に移転し、1961年には東京証券取引所・大阪証券取引所・名古屋証券取引所に上場を果たします。1965年には調査部を分離独立させて、シンクタンク「野村総合研究所」を設立しました。

1970年前後には海外進出を強め、金融自由化に乗って野村信託銀行、2000年には野村アセット・マネジメント投信株式会社を子会社化しました。2001年10月、持ち株会社への移行に伴って野村ホールディングスと野村證券に機能を分割しています。2006年5月にはジョインベスト証券を開業し、インターネット証券にも参入しました。

今後の野村の戦略

国内では圧倒的な強さを維持している野村證券ですが、その長年のテーマは大きく2点あります。

  1. 日本でのシェアのさらなる拡大
  2. 欧米投資銀行と国際金融市場で互角に戦えるグローバル化の推進

です。

その目標に向かって経営構造改革路線を策定し、「証券業に固執しない新しい業態への転換」など野村21世紀戦略を描いてきました。

そのため、株式を中心としたブローカー券業のポーションを低くし、国際舞台でのグローバル化を目指して投資銀行ビジネスを強化してきています。

背景には、欧米の金融機関と国際マーケットで互角に戦えるように、さらに投資銀行ビジネスのラインナップを多くして収益構造を多様化するとともに、ROEを高めて投資効率の高い金融機関に脱皮する狙いがあります。

ブローカーからの脱却を目指す

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野村は伝統的証券業、いわゆるブローカー業で財を成してきました。しかし投資ブームの終焉や人口減少に伴い、次第にホールセール部門強化の要請が強まっています。

その流れを受けて、野村ではブローカーから投資銀行を目指す成長モデルのシナリオを用意しました。

たとえば不動産の証券化などアセット・ファイナンスを組み合わせて企業の事業ポートフォリオを新構築したり、海外企業同士を対象にしたM&A強化などがそのひとつです。
また、豊富な自己資金を使ってリスクを取るプリンパルビジネス(=投資事業)の強化もその一環です。

金融危機を乗り越えて

野村グループの21世紀戦略は明確ですが、たとえば投資事業はリーマンショック後の停滞で望むべき収益化には時間がかかっています。米国でのサブプライムローンがらみの証券化ビジネスで手痛い教訓を味わったためです。

高度で特殊なスキルが要求される投資銀行ビジネスの世界では、ライバルよりも一歩先んじるとともに、リスク管理体制でも優れた能力が必要とされます。リーマンショック後の野村の経営は大きく揺れましたが、2008年に野村グループは大きな賭けに出ました。それが米証券大手リーマン・ブラザーズの買収です。

リーマン・ブラザーズのPMI(買収後の統合プロセス)については賛否両論ありますが、ホールセールにおけるグローバル水準の競争力獲得に向けて、リーマン・ブラザーズ買収はやはり必要な一手だったと個人的には考えています。

アジア最強の投資銀行を目指して

貯蓄から投資への流れを受けて、野村證券はホールセールビジネスで資本の有効活用を標榜しており、企業へのアプローチを高めています。とくにアジアへの投資を増やし、「アジア最強の投資銀行」の地位確立をめざしています。

目指すのは「アジアに立脚したグローバル金融サービスグループ」で、10年後にはアジアで最強の投資銀行を目指しています。アジアでの収益化にはもう少し時間がかかりますが、アジアが世界で最も成長率が高いのも事実です。野村はそこに「地の利」があるといえます。ヨーロッパにおける債務危機問題や、新興国経済の不安定さなど、海外ビジネスは常にリスクと背中合わせにあります。

野村の案件実績

2013年3月期のIB部門は世界的な金融緩和の効果もあり、収益も増加し、クロスボーダーM&Aやグローバル市場での資金調達案を多く手がけました。

M&Aアドバイザーでは、伊藤忠商事による米食品大手ドール・フード·カンパニーの一部事業買収や、香港の不動産開発会社チョンコン・ホールディングスによる英ガス会社ウェールズ・アンド・ウエスト・ユーティリテーズの買収など、海外に成長機会を求める日本企業による買収が挙げられます。

また、アジア企業によるヨーロッパ企業の買収など、海外企業同士による多くのクロスボーダーM&Aでもアドバイザーを行っています。

また、フランスの大手金融機関クレディ・アグリコルによるギリシャ子会社の売却や、銀行の経営統合や不良債権処理などヨーロッパの大型業界再編でも大きな役割を果たしています。

最後に

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野村證券の投資銀行部門についてまとめてきましたが、いかがだったでしょうか?

一般的な野村證券のイメージ(いわゆる営業マン)とはかなり異なる投資銀行なので最初は戸惑うことかと思います。

しかし、日系証券としては断トツの存在感を持っていて今後も当分シェアの転覆は困難だと思いますので、転職(就職)するには良い選択肢かと思いますよ!