外資系投資銀行への道標

外資系投資銀行への道標

外資系投資銀行への転職・就職に関する記事を書いています。

経営企画が本当に必要な部署なのかじっくり考えてみた

2017年8月18日公開

突然ですが、経営企画って本当に必要な部署なのでしょうか?

こうしたブログを運営していたり、私自身いまは経営企画に所属しておりますので、経営者が経営企画をうまく使えていないというような話を良く耳にします。

うまく使えていないということは、その経営者にとって経営企画はそれほど大切な部署ではないと言うことです。

 

ということで、経営企画の必要な会社ってどんな会社なのか、どうすれば経営企画は実力を発揮できるのか、私なりに考えてみました。

お役に立てれば幸いです。

経営企画部は必要か?

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経営企画部って本当に必要な部署なのでしょうか?

 

そもそも外資系企業に経営企画部という組織はほとんどありません。

外資では、M&AなどはCEOが主導する最重要戦略事項のため、CEOを頂点として実務はCOOが担当しているケースが多いです。

 

一方で、日本では社長室や経営企画部という形で社長直下のチームが組織されるケースが多くなります。

私は、経営企画部の重要性は企業のステージによると考えています。

創業期・成長期

事業部の成長が著しい時期、例えば、放っといても2桁成長しているようなとき、会社は事業部ドリブンで進みます。

社内のヒト・モノ・カネのリソースを稼ぎ頭の事業部に突っ込んで、ガンガン伸ばしていこうとしているステージです。

 

この時期の経営企画部な、事業部がそのリソースを十二分に活用して伸ばしていけるよう全方位で補佐をする役割が求められます。

すなわち、主な仕事は経営管理や予算作成、リソース配分の決定といった、大事だけれでも地味で黒子的な役回り、要は調整役です。

この時期は事業部の頑張り次第で業績がぐんぐん伸びるので、相対的に経営企画部の重要性は低くなります。

成熟期・衰退期

一方、事業部のサービスがシェアを取り、成熟期を迎え始めるとタイミングで状況は一転します。

具体的には、株式アナリストから

「第2の事業の柱の登場が待ち望まれる」

とか、

「成長に陰りが見え始め、株価上昇のカタルシスが低下している」

などといったことを書かれ出す頃です。

 

このようにオーガニック成長の限界がささやかれ始めると、次の成長ステージに乗せるために海外展開や新規事業領域への積極的な投資、それからM&Aによる外部成長の取り込みが重要となってきます。

このうち、まず海外展開や新規事業開発に取り組むことが多いのですが、いずれも自社で成功させるのは相当難易度が高いのが実情です。

ごく一部で成功しているように見える企業でも、その裏には大量の屍の山が積みあがっています。

 

そうなると、海外展開やM&Aを取り扱う経営企画部の出番です。

上述の創業期や成長期とは一転し、経営企画部の重要性が格段に上がります。

事業部の収益やキャッシュフローを最大化するために経営企画部が補佐するという役割は薄れ、経営企画部ドリブンで買収等を仕掛けるなど、事業部では出来ない企業価値の上げ方を実践することが期待されるようになります。

このタイミングで経営企画部が厚く組織されていることが、企業価値の持続的成長に向けて大変肝要になります。

経営企画をきちんと機能させようとするとそれなりに頭数が必要

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上述の通り、企業が成熟すると経営企画は事業部で取り扱えない種類の企業価値の向上施策に取り組むことになります。

例えば、

  • グループの事業ポートフォリオを整理してリソースの再分配を行う
  • M&Aによってグループの収益を増やす
  • 中期経営計画を取りまとめて発表する
  • 成長フェーズに合った組織体制案を作って実施する

 

これらは施策のうちのごくごく一部です。

ときには組織を超えて施策を実施したり、部署横断のタスクフォースを組織して陣頭指揮を経営企画がとったりします。

例えば人事制度を見直したり、最適資本構成について調査したり。

 

つまり、やらなきゃいけない施策はいくらでもあるので、それを担当できるだけの経営企画の頭数がそれなりに必要になるよ、ということです。

 

ですが実際は、経営企画の仕事をきちんと理解しているマネジメントは残念ながらそう多くありません。

そういう会社は経営企画に人を割かない傾向にあり、上場企業ですら社員1,000名規模にもかかわらず経営企画メンバーは2人とか3人しかいないということはよくあります。

 

転職する際は是非、経営企画のミッション・存在意義について会社の考えをきちんと聞いておかないと、意気揚々と経営企画に入社したのに、

人が少なくてまともにプロジェクトが出来ない!

人を増やしてもらおうにも経営陣から渋い顔をされる!

そもそも会社から求められている業務が大してない!

なんていう事態になりかねませんので要注意です。

経営企画は組織の持続性・連続性が求められる

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経営企画に必要なのは頭数だけではありません。

組織としての持続性・連続性が他の部署以上に大切になってきます。

 

どういうことか説明しましょう。

例えば営業部員は転職して入社初日から仕事を始められます。

良く言うと「即戦力」、悪く言うと「いくらでも替えがきく」ということです。

一方で、経営企画のメンバーはスイッチングコストが大きくなります。

その違いは一体どこにあるのでしょうか。

答えは「職務遂行に必要な情報の連続性」にあります。

 

経営企画の担うプロジェクトは全社戦略に関わるものが多いです。

予算作成なり、M&Aなり、数ヶ月〜半年かかるようなプロジェクトも少なくありません。

そうしたプロジェクトを遂行するためにとても大事なのが、「社内の情報」です。

 

例えば、

過去に経営陣が何を発言したか

過去に類似案件は議論されたか、その結論はどうなったか

このプロジェクトのキーマンは誰で、案件への賛意はあるか

などです。

 

これらはいずれも長い期間をかけて経営企画部内に蓄積されていくものです。

経営企画にジョインした人がすぐに使えるわけではないのはこのためです。

いくら優秀な人でも経営企画にジョインしていきなり刺さる提案をしてクロジングまで持っていけるわけではありません。

そのような状態になるまで、最低数ヶ月〜半年は社内の情報をインプットする期間が必要になります。

逆に言うと、社内の動向や人について情報がどんどん入ってきて詳しいため、経営企画のメンバーの替えはききにくいということでもあるのですが。

 

このように、経営企画のメンバーには過去からの連続した情報を持っている必要がありますので、組織としてそれが蓄積される体制が整っていなければなりません。

つまり、

  • 異動や転職するメンバーが少なく、経営企画部への定着率が高い
  • 経営企画の誰かが辞めたら失われる情報がないように、他のメンバーにも情報が同期されている

といった点が重要になってきます。

経営企画部を厚く組織できているかが競争力に直結する

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これまで見てきたように、頭数や組織の持続性の観点を含めて、経営企画が「厚い組織」であるということが企業の競争力につながります。

では、「厚く組織されている」強い経営企画像について、もう少し掘り下げてみたいと思います。

 

まず確認ですが、経営企画部は経営陣と共に企業の将来を描き、それに向けて必要な策を講じる実務部隊です。

そうした前提でいくと、「組織が厚い」とは下記のような状態を表していると言えます。

 

人材面

  • 十分なスキルと経験を持った人材が配置されている
  • 多様なバックグラウンドの人材が配置されている
  • 多数のプロジェクトをさばけるだけの十分な人数が配置されている

 

体制面

  • (昇進を除く)異動や転職が少なく、経営企画への定着率が高い
  • 誰かが欠けても他の誰かがカバーできるように情報が同期されている

 

ブランディング面

  • 「経営企画メンバーは将来の経営陣候補」が絵空事ではなく、実例がある
  • 経営企画部がエリート部署という社内ブランディングができていて、各事業部でとびきり優秀な人材を社内ヘッドハントできる土壌が醸成されている

 

いかがでしょう?

あなたの会社の経営企画は当てはまっていますか?

 

こうした状況を作り出せていると、優秀な人材が常に入ってきて、3〜5年で一通りの経営企画の専門的職務が遂行できるような組織になります。

そして、更に経験を積んだ中堅〜ベテランは執行役員やマネジメントに抜擢されたり、あるいは他社に引き抜かれて外部で活躍するようになります。

外部で活躍してくれたらそこと新規取引につながったり、提携やM&Aといった紹介話も出てくるかもしれませんよね。

そうした新陳代謝・エコシステムがうまく回り出すと、更に人が人を呼び、厚く強い組織となっていくのです。

まとめ:企業のフェーズによってはニーズはあるけど、要件を満たしてなければ要らない子

では結論に入りましょう。

まず、企業のフェーズによっては経営企画の機能が必要になります。

それは成熟・衰退フェーズです。

オーガニック成長では市場の期待に応えられなくなってくるにつれて、経営企画の必要性は増してきます。

 

しかし形だけ経営企画を作っても意味がありません。

必要な要件を満たさない限り、経営企画としての機能を発揮できません。

申し訳程度に2〜3人を置いただけでは大したプロジェクトはできません。

ということで、特に重要な要件はその頭数と、それから組織の持続性だということで結論付けました。

最後に

経営企画って本当に必要な部署なの?ということについてじっくりと考えてきましたが、いかがだったでしょうか?

私は現在経営企画に所属しておりますが、日々どのようにすればもっと部がよくなるか考えています。

今回は良い機会なので、せっかくの経営企画を埋もれさせないための啓蒙活動としてこの記事を書きました。

厚い経営企画が出来て戦略的に企業価値を高めていけるような企業が増えれば良いなと願っております。

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ネットで語られている投資銀行の大ウソを暴こうと思う

2017年8月15日更新 2017年8月12日公開

あなたは投資銀行に関する正しい情報をもっていますか?

 

ネットで検索すれば欲しい情報にすぐにアクセスできる、便利な世の中になりました。

一方で、誰もが発信者になれる時代になって、虚実織り交ぜた情報が氾濫するようになりました。

 

ウソをウソだと見抜ける人でないと(ネットの利用は)難しい

 

私はこのブログを通して投資銀行への転職にまつわる情報を発信する側ですが、他の情報サイトを見ると真っ赤なウソが平然と語られていることも少なくありません。

とりわけ情報の少ない投資銀行においては、その傾向が顕著です。

 

ということで、ネットにはびこる投資銀行のウソについて、元外資バンカーの筆者がウソとホントを仕分けていきたいと思います。

日系投資銀行で実力をつけて、外銀に転職するのはかなり難しい

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かなり、とはどの程度を指すかによりますが、個人的には、それはさほど難しいとは思いません。

事実、私の同僚には日系投資銀行から転職してきた優秀な人が多く在籍していました。

聞けば、その元日系の同期は、3年のうちに実に1/4が外銀に転職したそう。

日系投資銀行できちんとオリジネーション(提案活動)とエクセキューション(案件執行)に携わっていたなら、可能性は十分あると考えます。

個人的なイメージですが、投資銀行部の同期と比べて真ん中より上の能力であれば転職可能だと思います。

 

もう一つ、能力以外に転職に必要な要素は、日系でどの業種・セクターをカバレッジしていたか、という点です。

投資銀行の転職では、セクターと求める職位(金融セクターでアナリスト3年目くらいの人、とか)がピンポイントです。

そのクライテリアに合わないと転職は難しいので、転職を見越してセクターを選ぶなら、常に人を欲しがっているセクターに就くようにしたいですね。

ファームによりますが、TMT(テレコム・メディア・テクノロジーグループ)やGIG(自動車や消費財を扱う一般産業グループ)はバンカーの数が多いので、メンバーの入れ替えも多いです。

反対に金融セクターや公共セクターはメインでカバレッジする企業が少なかったり、金融グループ色が強くて案件獲得が困難なことが多いので、それほど人は割かれない傾向にあります。

外銀は、日系の人間は使えないと決めつけている

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これも真っ赤なウソです。

正確には、日系には使える人もいるし使えない人もいる、です。

外資のセカンドティアを選択するくらいなら、野村や大和に新卒で入社するという学生は少なくありません。

給与が良い、クビ切りが事実上滅多にない、外資ほど長時間労働ではない、案件が多いなど、様々な理由があります。

 

実際、外銀の中に新卒から外銀で働いている人がどれだけいるでしょうか?

アナリスト・アソシエイト全体でおそらく半分かそれ以下です。

日系投資銀行からの転職者や、異業界からの転職者もそれ相応にいるのです。

 

つまり、外資系投資銀行には優秀な日系投資銀行の元バンカーが多数働いており、チームメイトが働いていた古巣を「使えない人間ばかり」と思う外資バンカーはマイノリティということです。

日系投資銀行から外銀に転職できるのは海外MBAを卒業している人だけ

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これも真っ赤な大嘘です。

そもそも日本人で海外大MBAを持って投資銀行に入ってくる人が極めて稀です。

私の同期では一人だけでした。

 

というか、海外大のMBAを持っているなら最初から外銀に行くでしょ笑

こうした情報を流布しているサイトは信用しないようにしましょう。

外銀は有名高校卒業も重視する

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これもありえません。

確かにそういうことを判断基準にする企業もありますが、出身高校まで重要視することに一体何の合理性があるのでしょうか?笑

 

ただ、投資銀行のバンカーは東大・京大・早稲田・慶応などの出身者が大半を占めますので、有名進学校出身者が多いことも事実です。

履歴書で高校の後輩ということがわかれば面接で話のタネになって盛り上がる、なんてことはあるかもしれませんね。

日系投資銀行の給料は悲しいぐらいに極端に低い

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これもダウト、誤りです。

確かに、日系は外資に比べて平均給与は低めかもしれません。

みずほ証券や三菱モルガン・スタンレー証券などは銀行準拠のところがあり、投資銀行といえど銀行や証券の総合職とそう変わらないところもあります。

しかし、少なくとも野村や日興などには外資基準の給与体系があります。

また、外資に準拠していない場合でも22時くらいには帰れる、残業代が出る、などの面を考慮する必要があるでしょう。

ゴールドマンサックス社員の平均ボーナスは6500万円を超える

これは明らかにウソです。

経営層ならそういうこともありますが、一般社員のボーナスが平均6500万円なんていうのは、さすがに高給獲りである投資銀行でもありえません。

常識的考えてもありえないですよね。

このようなwikipediaの情報を鵜呑みにしている記事がありますが、業界を知らない人が書いているのがモロバレです。

 

なお、この件についてはこちらの記事にもまとめています。

ゴールドマンサックスへの転職・年収・合コン事情【平均年収6000万円の真実】

最後に

ここまでネットで語られている投資銀行の大嘘について見てまいりました。

いかがだったでしょうか。

 

転職には、正確な情報の取得が欠かせません。

投資銀行で働く上でも、海外や未上場企業など、情報が限定的なことについて正確に把握・整理することが求められますので、「間違えちゃいました」が通じません。

転職活動でもそうした点は当然チェックされていますので、情報の裏を取る癖はつけておきたいところです。

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あなたの会社がスタートアップ投資で失敗する理由

この記事は2017年8月5日に公開されました。

今の業績は好調だが、その成長もいつまで続くのか、、、

次の収益の柱を立ち上げなければ!

 

そういう課題・危機感を持った経営者や経営企画のビジネスマンは多いと思います。

でも、そうやすやすと新規事業の立ち上げは上手くいかないもの。

ということで、将来大きくなりそうな、業績インパクトを期待できそうなベンチャーに投資をして、将来の成長のタネを撒いておこうという発想は自然なことです。

 

しかし!

 

ベンチャー投資に慣れていない会社の場合、マネジメントの合意をとることに失敗してしまいます。

 

スタートアップではなく、上場企業の買収なら経験があるから大丈夫だ

 

そういう方もいらっしゃるでしょう。

ですが、それが実は失敗の元なのです。

 

上場企業に経験がある会社ほど、スタートアップの投資に失敗しやすい!?

 

それを本稿で解説していきます。

上場企業の買収とスタートアップの買収は質的にまったく違う

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スタートアップへの投資を成功させる秘訣。

それは、上場企業の買収とスタートアップの買収は質的にまったく違う、このことに気付くこと。

両者の違いを説明していきます。

 

まず上場企業ですが、上場企業は開示情報が多いためビジネス理解が捗りやすいです。

また、上場できているという時点ですでにビジネスが回っている証左であり、トラックレコード(実績)も確認できます。

ビジネス理解が早く出来て、実績もあるということで、あとは値段感(バリュエーション)が整理出来さえすれば、比較的社内外の納得感を醸成しやすいです。

 

一方で、スタートアップにはトラックレコード(実績)がありません。

生まれたての会社・事業だからです。

また、スタートアップの手がける事業に先行者がいることも稀です。

先行者がいないので、その事業が上手く行くモデルなのかどうか、誰にもわかりません。

そもそも、先行者がいないからこそ、何らか新規性のある事業をやるからこそ、新たな市場を作ったりリプレースメントを図るからこそ、スタートアップと呼ばれるので当然ですね。

 

  • 上場企業は調べやすくて実績も確認しやすい
  • スタートアップは情報が少なくて実績もない

 

にもかかわらず経営者の中には、

スタートアップを徹底的に調べ上げて、

絶対に成功する!間違いない!という確信を持てない限り買収しない。

なんて言う人がいます。

 

しかし、これは大きな誤りです。

時間を掛けてもわからない部分が残る、それがスタートアップ

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確かに上場企業は、徹底的に調べ上げて確信を持ってから買収に踏み切るべきです。

ただ、スタートアップはめちゃくちゃ時間をかけてマネジメントインタビューやフィールドワーク(聞き込み等の足を使った調査)を繰り返しても、それほど大きな成果は見込めないことが多いです。

加えて、仮に「絶対に上手くいく!」という確信が持てたとしたら、もはやスタートアップなんかを買収するのではなく、自社で新規事業として立ち上げればよい、ということになってしまいます。

なぜなら、競合はその吹けば飛ぶようなスタートアップくらいしかいないのだから。

しかし、それだとスタートアップ買収・出資の意味が薄れてしまいますよね。

スタートアップに投資する意味を再確認しよう

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スタートアップを買収する理由のひとつは、

不確実性が高い事業に自社で取り組む場合にはなかなかヒト・モノを張りにくい。

だからスタートアップにカネを出してリスクをコントロールしよう。

というものです。

 

  • 確信が持てない領域だからこそ、スタートアップは存在する
  • 確信が持てない領域だからこそ、あなたの会社はベンチャーを支援することでリスクをコントロール(分散)出来る

 

このように、徹底的に調査してもあまり意味が無いのだから、あらかじめ市場性や外部環境、経営陣、PMIの難易度など、いくつか論点を絞って基準を定めておき、それを満たす案件であれば出資を前向きに検討する、というスタンスがスタートアップ投資には馴染むと考えています。

スタートアップ投資で成功率100%はありえない

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スタートアップ投資に100%の成功率を目指してはなりません。

出資したベンチャーがすべてIPOしたり業績が急拡大する、なんていうことは名の通ったベンチャーキャピタルでも困難です。

専門家の彼らですら、わずか数社のEXIT成功で残りの90%以上の投資失敗をまかなっているのですから。

スタートアップの投資には割り切りと胆力が必要ということです。

まとめ

・上場企業の買収と、スタートアップの買収は質的に全く違う

・上場企業を調べるときと同じ感覚でスタートアップを調べ上げるのは困難だし、あまり意味もない

・スタートアップへの投資は、不確実性の高さを前提に、外形的ないくつかのポイントを押さえていれば良しとするくらいの気概でなければ上手くいかないもの、と心得よう

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年収を上げる!年に1度、私が実践する年収交渉の具体的な手段

この記事は2017年7月6日に公開されました。

年収を上げたいと願うことは、社員として至極真っ当な権利です。

しかし、その上げ方を知らない、なんとなく知っていても実践できない、そういう人が多いように思います。

年収の上げ方は色々ありますが、手っ取り早いのはマネージャー(上長)と交渉することでしょう。

・上司にお金のことを相談するのは気が引ける

・相談したら「待遇は分相応だ!」と怒られるんじゃないか

そんな不安から具体的な行動に移せないでいる人に向けて、本稿では賢い年収交渉についてまとめてみました。

給料は貰うものではない、獲得するもの。勝ち取れ!

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会社に給料をもらっているという意識が強いと、年収は「言い渡されるもの」という受動的な態度になってしまいがちです。

ですがそれは大きな誤りです!

人事評価制度は絶対では無いし、上司の判断が必ずしも適切かというとそうではないこともあります。

そうしたミスマッチは往々にして生じますので、言い渡された数字を妄信するのは危険と言わざるを得ません。

ゆえに、年収は「マネジメントと交渉し、より良い条件を勝ち取るもの」と考えるべきです。プロ野球の年収交渉に通じるものがありますね。

ハイクラス人材たるもの、会社員でありつつフリーランスであるという意識も大切だと思っています。

そうすると積極的なアピールが肝要になってきます。

外資ではアピールしない方が悪い

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私は外資系投資銀行で働いていましたが、年に1度部長の部屋で人事評価面談がありました。

だいたい10分~15分の間に今期の360度評価のフィードバックと、来期の年収、そしてボーナスが告げられます。

そこではどの社員もよりよい条件を引き出すために部長と交渉をします。

ですので、どれだけ自分が会社にとって重要な人材かをアピールするということが珍しい光景ではなく、ごくごく当たり前のこととして行われていました。

とはいえ、あまりガツガツしていない日系企業ではそうした文化が薄いことも多いかもしれません。

しかし!そんなことで怖気づいている場合ではありません。言った者勝ちの世界なのです。

どういうことかと言うと、一生懸命アピールをしている人だからこそ、上司としても「引き上げてやりたい」といった感情が生まれます。

また、そこまで行かないまでも「君にまだ足りていない●●のスキルが身についたら希望に添えると思うよ」というアドバイスを引き出せたりできます。

逆に、希望を口にしない部下ほど、上司はどうしてあげれば良いか、手に持て余すということです。

ということで、年収アップは日ごろからアピールしていこう

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交渉の本番は人事評価のタイミングがよろしいかと思いますが、いきなり評価面談で「実は…」なんて切り出すのは上策ではありません。

なぜなら、急に交渉をされても相手は驚きの方が強いため、状況を整理できずに乱雑なインプットのまま「ちょっと持ち帰らせて」なんて事になるのがオチだからです。

交渉事なので、サプライズを与え過ぎては有意なディスカッションになりません。そこで、相手にも多少の気持ちの準備をしておいてもらう必要があるのです。

そこで、日頃からあなたが年収に不満を持っている事や、次の評価面談では相談しますよ、という事をアピールすることが肝要になってきます。

「私は今の待遇を良しとしていませんよ。次の評価面談で相談するので覚悟しておいてくださいね」

ということを上長に印象付けるようにしましょう。

アピールはスマートに

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「僕の年収、低いと思います」なんてアピールは下の下です。「知らねぇよw」で一蹴されそうですよね。

そんな直接的・利己的なものではなく、もっと頭を使いたいところ。

要するに、自分の人材価値を認識してもらって、現状の待遇とのギャップを理解してもらう、それが目指すゴールです。

ですので例えば、

  • 私の同期の○○君が興したプロジェクト知ってます?あれで○○君は評価されて、こないだマネージャーになったんですよ。
    そういえば、こないだ僕がやったプロジェクトも社内で評判良いんですねー(チラッ)
  • 今手掛けてる全社のタスクフォース、人手が足りないんですよ。
    で、僕と同じポジションのメンバーを増強したくて人事に探してもらっているんですが、適任が社内で全然見つからないんですよね。これ、僕がいなくなったらホントどうなっちゃうんでしょうね(すっとぼけ)
  • 今取り組んでいる社長勅令のM&A案件ですが、人がまったく足りなくて困っています。最低限僕と一緒にバリュエーションのディスカッションができる人材が欲しいんですが、外から採用してもらえませんか?外銀か外コンを狙い撃ちすれば採れると思います。
    え、待遇ですか?そうですね、1,000万円出せば、若手くらいなら釣れるんじゃないですか?(棒読み)

みたいなコミュニケーションだと、直接的には自分の人材価値を押し付けておらず、それでいて間接的に自分の待遇の目安をインプットできるのでオススメです。

交渉するタイミング

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さて、普段から年収交渉への布石を打っておきつつ、いよいよ本番の交渉です。

まず交渉のタイミングですが、これは当然雇用条件見直しのときにしましょう。通常は年に1度、あるいは半年に1度人事評価面談があるかと思います。

期中に交渉を行っても人事評価制度上聞き入れられないことがほとんどです。

というのも、ポジションの数と部の予算が決まっている以上、誰の評価を上げるのかという判断はチームや部内での相対評価となるのですが、期中に一人だけを調整するのはなかなか通しにくい事案になってくるためです。

上司としてはどうしても辞められては困る人材から相談を受けた場合で、かつ経営陣の誰もが納得するような成果を直近で上げていない限りは首を縦に振りたがりません。

人事評価を見直してもらうと言うことは、そうした負担を上司に強いるということです。くれぐれもクレクレな態度で近視眼的に臨むのではなく、上司を味方につけるというスタンスで上申したいところですね。

交渉までの準備

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年収交渉は、その交渉までの準備によって成否が大きく左右されます。希望通りの待遇を勝ち取るためには、上述の日ごろのアピールを含めて、念入りに準備をしておくことが肝要です。

大事なことなので繰り返しますが、何の準備もなく交渉に臨むなどというのは成功率を下げるどころか、心象を悪くするだけの愚策とすら言えます。しっかりと準備をするようにしましょう。

では、ここでいう「準備」とは何でしょうか?

交渉成功を引き寄せるためには、年収アップという結論に向けてロジックを組み、それぞれのロジックにエビデンス(論拠)を揃えて、上司に「なるほど」と思わせなくてはなりません。

したがって準備とは、そのためのエビデンスを収集し、プレゼンの練習です。

そして、本番は用意したロジックをプレゼンするだけ。それくらいの余裕を持って臨むべしと心得ましょう。

準備その1. エビデンスの収集

具体的に必要なエビデンスについて見てみましょう。

要は、自分がどれだけチームに貢献したか、自分とまったく同じスキルの人間を外部から採用するとなると年収の相場はいくらかといった点を固める客観的事実を探します。

  • 営業成績(会社にもたらした利益や、社内での順位など)
  • プロジェクトによって会社にもたらされたベネフィット(他社との新たな提携によって生じた売上など)
  • 自分のポジションを代替できる人の名前(自分より職位が上の人ばかりだと説得しやすい)
  • ビズリーチに掲載されている、競合企業の同じようなポジションの求人内容

そのあたりの情報を収集しておけば、適正な待遇がおのずと見えてきます。

ビズリーチへの登録はこちら(公式サイト)から。

準備その2. プレゼンの練習

エビデンスはあくまで論拠。交渉の中で使う情報もあれば、出さない情報もあります。

ここで集まったエビデンスをもとに、

  • 何を話して何を話さないか
  • 話す順番
  • 要求する内容
  • どこまでなら譲歩できるか

を固めていきます。

そこで重要になってくるのが、交渉の相手を思い浮かべながら考えるということです。

リーズナブル(合理的)な人なのか、感情や人情を重んじる人なのか、話が一度こじれるとやっかいな人なのか、結論から聞きたがる人なのか、調和を重んじる人なのか。

それによってどういう交渉戦略を立てるかは変わってきます。

ですので、必ず相手の顔を思い浮かべてプレゼンと想定問答を作るようにしましょう。

最後に

以上、年収をアップさせるための交渉術についてまとめてきました。

外資系企業や年俸制の企業では年収交渉は当たり前の光景ですが、そうではない企業の方が多いのが事実です。そうした会社ですと、ついつい言い出すことに気後れしがちですが、どんどん発信して良いのです。

大事なことは自分でモヤモヤを抱え込まず、会社に打ち明けるということ。

きちんと話し合った上でなら、たとえ変わらなかったとしても納得感が得られるかもしれません。

交渉事はダメでもともと。ですが、その一歩を踏み出すことが大事なのです。

検討を祈ります!

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日本のゴールドマンサックスへ就職するなら知っておきたいこと

この記事は2017年6月12日に公開され、2017年7月12日に内容が更新されました。

投資銀行界の雄、ゴールドマンサックス。

就職戦線では常にその難易度もそのリターンも、他社と比べて抜きんでていることで知られています。

知的体育会系肉食エリートのトップをひた走るゴールドマンについて、就職を希望する人が知っておきたいことをまとめてみました。

忙しいビジネスマンのために、3分でサクっと理解できることを目指した記事になります。

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ゴールドマン・サックスの歩み

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まずは創業からこれまでのゴールドマン・サックスの歴史を簡単に振り返ってみましょう。

ゴールドマン・サックスの歴史は、1869年にドイツ出身のユダヤ人であるマーカス・ゴールドマンがゴールドマン商店を興(おこ)したことが始まりとされています。

マーカス・ゴールドマンはドイツ出身で牛飼いの息子として生を受け、やがて約束手形を扱う小さな商店を開業しました。

ゴールドマンは類稀な商才を受け継いでおり、事業は軌道に乗って着実に拡大をしていきました。娘婿のサム・サックスをファミリーの一員として迎え入れ、ゴールドマン商店を共同経営をするようになります。

その後、息子のヘンリー・ゴールドマンも事業に携わることになり、米国で事業を拡大していきます。

転機が訪れたのは1980年代。

商業銀行業務はプロテスタント系のアングロサクソンが牛耳っていたため、ユダヤ系だったゴールドマン・サックスやモルガンスタンレーなどは商業銀行業務を避け、証券化やリスクヘッジの技術を磨いて投資銀行業務の分野に進出していきました。

その結果、1980年代のM&Aブームに乗って投資銀行全体が急激に成長しました。

日本では、ゴールドマン商店の創業から遅れること約100後の1974年、ようやく東京に駐在員事務所が設立されることになります。

それから40年以上が経った今、ゴールドマン・サックスは名実ともに日本で、そして世界で不動の業界トップの座に君臨しているというわけです。

日本におけるゴールドマン・サックス

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上述の通りゴールドマン・サックスの日本への進出は、業界でも後発の1974年でした(意外)。

それでもバブル崩壊後の日本の規制緩和の潮流に乗って、今日のように日本でも大きな存在感をみせるようになります。

これまでの日本での実績を挙げると、たとえば2004年11月の古牧温泉の事業再生であったり、2005年4月の星野リゾートとの温泉旅行の再生事業、2005年のユニバーサル・スタジオ・ジャパンを運営するユー・エス・ジェイへの出資(2006年には東証マザーズに上場)など、輝かしい実績を多数上げています。

ちなみに、日本においてはGSJH(ゴールドマン・サックス・ジャパン・ホールディングス)を持株会社として、 その傘下に

  1. GSJCL(ゴールドマン・サックス証券)
  2. GSAMC(ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント)
  3. GSRJL(ゴールドマン・サックス・リアルティ・ジャパン)

の3つの会社がぶら下がっている構造です。3つの傘下の企業の業務内容はそれぞれ下記の通りです。

【ゴールドマン・サックス証券】

ゴールドマン・サックス日本法人の本丸。投資銀行業務や証券業務、資産運用、株式調査などを行っています。

【ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント】

機関投資家や個人投資家に対して、様々な資産クラスや業界、地域での資産運用・投資助言サービスを提供しています。

【ゴールドマン・サックス・ジャパン・ホールディングス】

ザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インクの関連会社の委託を受けて行う業務を扱っています。

チームワーク重視の社風

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外資系と聞くと「個人主義なんでしょ?」とか「外国の人ってチームワークがうまくないんじゃないの?」といったことをおっしゃる方がいます。

しかし実態は全く異なり、むしろ外資系の方がチームプレーを重視する傾向にありますし、彼らの方が日本人よりもロールプレイに慣れています。

確かに島国文化の日本人が想像するような飲み会や建前などのウェットなコミュニケーション文化はありませんが、自国が大国から攻め込まれないために隣国との協調が必要だったという背景などから、お互いの利害の上で協調してチームプレーを行うという教育が幼少期から徹底されています。

空気を読む文化とはまた違いますが、自身の権利と義務が明らかな中では日本人よりチームワークに長けていると言えるでしょう。

では外資系の代表格であるゴールドマン・サックスではどうでしょうか?

ゴールドマン・サックスには、14ヶ条からなるクレド(=経営理念)があり、すべての社員はそのクレドに従って意思決定をしています。

クレドは荒波の中でも現在地を見失わずに目的地へ導いてくれる海図のようなもので、大変重要です。

そのクレドのひとつに、

わが社はあらゆる面においてチームワークを重んじる。個人の創造性は常に奨励されるものであるが、最高の結果はしばしばチームワークによってもたらされることを、わが社は経験によって知っている。個人の利益を顧客やわが社の利益よりも優先する者をわが社は必要としない。」

とあり、いかにチームプレーを重要視しているかが読み取れると思います。

最後に

日本のゴールドマンサックスへ就職するなら知っておきたいことを解説してきましたが、いかがだったでしょうか?

ゴールドマンに歴史や日本での活躍について、ざっくりとご理解いただけたかと思います。

ゴールドマンについてもっと知りたいという方は、下記の記事もご覧ください。

www.highclass-jobchange.com

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モルガンスタンレーJPモルガンメリルリンチ野村證券(投資銀行部)

投資銀行から転職しよう!ツブシを効かせて希望のキャリアを手に入れる

この記事は2017年6月3日に公開され、2017年7月20日に内容が更新されました。

若くて優秀な人材がシノギを削る場所、それが投資銀行。

ヒトが競争優位となる業界ですので、即戦力募集とはいえ人材教育には余念がありません。

そんな投資銀行で磨かれたダイヤたちですが、ずっと投資銀行で更なる高みを目指すかというと、実はそうでもありません。

もちろん一定数はマネージングディレクターを目指しますが、過半数はそれぞれの道を歩むべく、投資銀行を卒業していきます。

かくいう私もその一人でした。

そして、私が転職をするときに強く実感したことは「投資銀行出身というキャリアは想像以上にツブシが効く」ということでした。

そうしたツブシを利用して、つまり自分のキャリアにレバレッジをかけて、バンカーは次のステージへと進んでいくのです。

 

ということで本稿では、バンカーが転職するとしたらどういうキャリアステップがあるのかについて解説したいと思います。

投資銀行出身という肩書きは潰しが効くって本当?

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これは本当です

そして、これは同業他社やファンドなどの比較的似た業種に転職するときだけではなく、まったくの異業種であったとしても当てはまります。

実際に、私はIT企業へ就職しましたが、応募要項には「投資銀行出身者もしくは戦略系コンサルティング会社出身者は優遇」と書かれていました。

このポジションは直接的に投資銀行での知識・ノウハウが活きるわけではないのですが、まったく新しい業種であったとしても、バンカーにはすぐにキャッチアップができる素養があると認められている証左です。

なお、そのツブシの正体は下記の記事で分析しています。

www.highclass-jobchange.com

最も多いのは同業他社への転職

最も多い転職先が同業の投資銀行です。

特に日系から外資系への転職が多く、高いサラリーを目指してキャリアアップするというわかりやすいケースです。

他にも、培った分析力を活かしてバンカーから株式アナリストになるというケースもよく見られます。

その場合一般的に年収は下がるものの、労働時間が大幅に改善されるのでワークライフバランスの充実という点でも人気のようです。

事業会社へ転職する人も3割くらいいる

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次に多いのが異業種への転職です。

転職の3割くらいはこのケースです。

業界は実に様々で、バンカー時代に担当していた業界に転職することが多いです。

私も転職前はテクノロジー関連銘柄を担当しており、その後IT業界へ転職しました。

また、事業会社と一言でいっても、求人にはたくさんの職種があがっています。

その中でもバンカー向けで多いのが専門性を活かした財務部と経営企画部になります。

財務部への転職

財務部は、

  1. 各事業部の実績管理
  2. 財務諸表の作成
  3. 財務戦略の策定

が主な業務になります。

公認会計士出身者の転職先としても人気である通り、財務・会計の専門家としてバンカーの経験がダイレクトに活かせるということで重用されます。

財務部の解説はこちら(過去記事)が詳しいです。

経営企画部への転職

財務部と同じくらい人気なのが経営企画部です。

経営企画部の主な仕事内容は、

  1. 経営管理
  2. 予算策定
  3. M&Aやアライアンスの企画・実施

などが挙げられます。

①の経営管理とは少しわかりにくいかもしれませんが、年初に立てた事業計画・予算に沿ってきちんとパフォーマンスが出るように、各部と密なコミュニケーションをとりながら人・物・金の調整・統合を行う業務です。

③のM&Aについては、これまで提案する立場だったのが一転し、提案を受ける側になります。

対面に座った若手らしきバンカーが徹夜明けの真っ赤な目で意識が飛びそうになっていたとしても、やはり怒る気にはなれませんね。

経営企画部の解説についてはこちら(過去記事)に詳しくまとめています。

起業やベンチャーへ転職することも

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多くはありませんが、起業をするという選択肢もあります。

私の同期のうち一人は共同創業者として起業すべく退職し、今は米国で奮闘しています。

投資銀行で扱う業務は、順調に会社が成長して比較的規模が大きくなった後に直面する課題が多いので、すぐに企業やベンチャー経営に活かせるスキルが得られるわけではありません。

しかし金融業界というところは、あらゆる業界のビジネスを深く広く学ぶにはこれ以上なく恵まれた場所です。

どんな企業でも財務というものは切っても切れないものだからです。

最後に

投資銀行から転職しよう!ツブシを効かせて希望のキャリアを手に入れる、というエントリーでしたが、いかがだったでしょうか?

投資銀行出身者は人材価値が高く、転職市場で大人気になります。

特に若いバンカーは新しいことを吸収する素地があるので、幅広いキャリアステップが考えられます。

一度、転職について思いを巡らせてみてはいかがでしょうか?

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外資系投資銀行で、ド素人の学生がエクセルマスターに育つまで

この記事は2017年5月29日に公開されました。

エクセルワークといえば外資系投資銀行

そんなビジネス書が書棚に増えるにつれ、エクセルワークに長けたバンカーに注目が集まっています。

迅く、力強く、正確に、それでいて流麗な所作でエクセルを操る姿は、まるでピアノ奏者のよう(真顔)。

しかし、そんなバンカーも入社当初からエクセルが扱えたかというと、当然そんなことはありません。

最初はただの大学生あがりで、「エクセルって時間割を作るくらいにしか使ったことないわ」という状態です笑

そんな状態から、厳しい研修やOJTなどで短期間でソルジャーに仕上げられるのです。

そんな方法あるならウチの会社でも導入したい!

そんな声が聞こえそうですが、ごめんなさい。他の企業で再現性があるかというと実はそうでもないのです汗

ですが、いちコラムとして面白いかと思いましたので記事にしてみました。

本稿では、入社直後のズブの素人がいっぱしのエクセルマスターになるまでを紹介します。

入社当初

意外に思われるかもしれませんが、投資銀行では入社してからおよそ2ヶ月間は特にエクセルの研修がありません。

その期間は基本的には投資銀行部でOJTを行いながら、いわゆる社会人としての心構えの研修であったり、BloombergやCapital IQといった良く使うツール・端末の研修、それから投資銀行内の様々なセクションのローテーションに充てられています。

この間はOJTで教わりながらエクセルを扱いますが、なにせド素人相手ですのでメンターの教育コストが甚大です。自分でやったら1分で出来ることを、フィードバックなども含めて1時間以上かけて教えることになります。

そんなわけですので、この期間はエクセルワーク的には大したことが出来ません。

ピアノを弾いているようにしか見えなかった入社時研修時代

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入社から2ヵ月後の5月後半か6月初旬頃になると、いよいよ丸々2営業日を使ったエクセル・パワポ研修があります。講師は元外資バンカーであったり、先輩アソシエイトであったりします。

研修では200ページに及ぶ門外不出のテキストが配られ、それに沿って頭を使ってみっちりと手を動かします。

そのテキストの冒頭の指示で「1. まずはPC本体からマウスを外しましょう」とあり、受講者全員度肝を抜くというあるあるがあります。

研修も終わりに近づくと、これまでの成果を総動員する課題が出てきます。

一般的な棒グラフを作ったら、メモリの向きや最大・最小値の指定、項目の入れ替えといった多数の細かい指示を反映させたり、投資銀行の資料で多用される応用的なグラフ「ウォーターフォール」や「スキャターチャート」、「バブルチャート」などを作成します。

たった2日でもここまで来るとサマになっており、パズルを解くようにグラフを作れるようになります。

研修の最後にはなかなかやっかいな課題、「フットボールチャート」の作成があります。平均的な受講者でおよそ15分くらいかけて指示通りのチャートを作成します。

ところが、答え合わせとして講師が同じものをわずか20秒ほどで作成するのを目の当たりにして、いかにエクセルマスターへの道が険しいかを思い知ったものです。

なお、バンカーのエクセルワークが速いのは基本的に、

  1. 考えるまでも無く頭に設計図があること
  2. ショートカットを多用すること
  3. その打鍵が速い(ポップアップやモーションすら待たずに押している)

ことがその要因です。

速過ぎて何をしているのか理解できず、傍から見ているとまるで高速でピアノを弾いているようにしか見えなかったのがこの時期でした。

悔しい思いをした海外研修

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入社時研修も終わり、いっぱしのバンカー見習いとしてハイハイくらいは出来るようになった新卒は、夏にニューヨークもしくはロンドンの海外研修に行くことになります。

そこでは世界中の同期入社の若者が一堂に会し、5週間にわたって同じ研修を受けます。ニューヨーク、カナダ、上海、香港、オーストラリア、東京などからおよそ200人が集まります。私たちは東京支店として参加しますが、外資系ですので当然周りは外国人ばかりで、日本人は我々10人ほどのみという状況です。

研修ではグループワークがあり、6人ほどでグループを作ります。メンバーは会社が指定します。日本人1人に対して残りは外国人という、英語が得意でないと絶望する状況に放り込まれます。

グループワークでは、課題企業の企業価値を算出して買収するべきか否かというようなことを約2週間にわたってディスカッションします。そしてグループワークの最後に、ニューヨーク本社のバンカー(アソシエイト)にプレゼンをして終了になります。

チームでディスカッションし、方針が決まればエクセルを用いて分析や算出をして、最後はパワポでプレゼン資料を作成しました。その過程で私はあることに気づきました。

それは、彼らはみな、私たち東京支店のメンバーよりもはるかにエクセルワークに習熟していたということです。アメリカのアイビーリーグ(日本でいう旧帝国大学をさらに優秀にした大学群)卒という超優秀な上に、海外支店では採用までに長期のインターンシップが主流のため、OJTが長いのです。

自分が作ったエクセル資料が彼らの手によって見栄えを修正されるというショッキングな思いもしましたが、出来栄えが断然良くなっていることが一層悔しかったものです。

その強烈な体験があったからこそ、東京に戻ってきてからも一切奢ることなく、グローバルで負けないよう研鑽を積もうと誓いました。

海外研修明けのOJT

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海外研修の後半になると、日本の本社から配属先が知らされます。どのセクターに就くことになるのか、海外で知らされるわけです。

OJTで仕事が振られるわけですが、帰国後の初日から山のように仕事を振られます。比較的難易度の低い株価チャートの作成やコンプスの更新を叩き込まれるわけです。

そのエクセルなのですが、いずれも難易度が低いとはいえ、最もよく触れるエクセルなだけに非常に多くのノウハウが詰まっています。エクセルの組み方がある種のオープンソース的なものなので、多くのバンカーが都度バグや非効率な箇所を直して洗練されてきた代物だからです。

逆に言うと、エクセルのプロフェッショナルが組んだファイルなので、ガラス細工のような脆さがあります。素人が適当にいじると壊れる、ということです。

複雑な関数を読み解き、ドライバーを理解し、フォーマットに最大限の注意を払う。その流儀をつかむのに1年はかかると思います。

難易度の低いものでこれですから、難易度の高いもの、たとえば財務モデリングなどは自分で作れるようになるまで2年はかかります。(もちろん会計上の難易度もありますが)

財務モデルが組めるようになったらジュニアバンカーとして一人前と認められ、アソシエイトへの扉に手をかけられるというわけです。

最後に

外資系投資銀行で、ド素人の学生がエクセルマスターに育つまでを時系列で開設しましたが、いかがだったでしょうか?

これは個人の見解ですが、成長には挫折がかかせないと思っています。

その点、外資系投資銀行では毎日のように先人や先輩のエクセルを見てレベルの差を思い知らされることになります。

ただ、徐々に自分が作るエクセルのクオリティが上がっていくのを実感できるのと、そのスピードは投資銀行の外の人から見たらとんでもなく早い成長速度だったと思います。

エクセルワークに終わりはありません。常に進化を求めて、今日も新たなショートカットを覚えましょう。

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エクセルを極めすぎた外資系バンカーのちょっと変なところ

この記事は2017年5月27日に公開され、2017年5月29日に内容が更新されました。

ビジネスマンが大好きエクセル。

そのエクセルを、空気を吸うように扱うのが外資系投資銀行の現場です。

外資系投資銀行は激務ゆえに1秒の作業を惜しむ現場ですので、バンカーは実に様々なエクセルハックをして時短を試みています。

その情熱たるや、やや異常、そして軽い狂気すら感じてしまうほどです。

エクセルにとことんこだわってしまった結果、エクセルハッカーがどうなってしまうのか。

本稿では、そんなエクセルを極めた人間について記事にしました。

初めて聞くと「えぇ!?変っ!」と感じるかもしれませんが、バンカーは至ってマジメ。投資銀行の職業病といっても過言ではありません。

エクセルを極めすぎたバンカーのちょっと変なところ、ご紹介します。

1. マウスは意地でも使わない

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これはバンカーでなくても一般に知られ出している事実でしょうか。

投資銀行では、入社時研修でマウスの使用を禁止されたせいで、マウスを触ることはバンカーとして負けだとDNAレベルで刻まれています。私の中ではそれは今でも変わりません。

最初の1ヶ月は特に大変でした。なぜならば「絶対マウスの方が速いだろ」という強い猜疑心と戦わねばならなかったからです。しかし、それは大きな間違いでした。そこを乗り越えられて初めてエクセルマスターへの道が開かれるのだと、今ならはっきりとわかります。

2. いらないキーは取り外す

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エクセル・パワポを操っていて最も多いタイムロスは、実はキーの押し間違いです。ショートカットを覚えていないとか、タイピングが遅いとか、マウスを使ってしまうとか、タイポに比べれば些末な話と言えるほどです。

タイポはエクセルワークを阻害する最大の原因です。だからこそ素早いエクセルワークを目指すなら、真っ先に潰さないといけないものです。

例えば、F1を押してしまうとヘルプが立ち上がってしまうのですが、そのポップアップを消すためにAlt + F4を押さなければなりません。だから、いっそのことF1のキーを外してしまうのです。F1は無かったところで特に困ることもないので問題ありません。

他にもNum Lockは誤操作の可能性が特に高いです。Num Lockを押すとナンバーキーが押せなくなるためもう一度Num Lockを押す手間が発生してしまいます。Num Lockが必要になるケースもないため、取り外してしまいます。

と、このような理由から私は計11個のキーを外しています。その結果、バンカーのキーボードは穴だらけになるため、初めてそれを見た人にはいつも驚かれます。苦笑いしながら「壊したんじゃないですよ」と説明せねばなりません笑

3. 大量のショートカットは体が覚えている

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マウスを使わない分、覚えているショートカットの数は年々増えていきます。しかし頭で覚えて使っているかというとそんなことはなく、体で覚えてしまっているというのが正直なところです。

したがって、人に教える時にいつも困ってしまいます。部下や後輩にショートカットを教える時には指を動かして言語化するという具合です。

4. エクセルシートの背景色がグレー

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こちらはあまり知られておりませんが、バンカーのエクセルの背景は白ではなくやや薄めのグレーになります。初めて見た人はギョッとするのですが、これも爆速を支えるTIPS(コツ)です。

※以下の説明は中級者向けです。分かる人だけついてきてください。読み飛ばしても大丈夫!

例えばバリュエーションや事業計画などをエクセルで作成する際、vlookup関数やhlookup関数などをよく使います。関数の引数として行番号や列番号を入れる必要があるのですが、その引数を外出しして別セルを参照する形で組むのが常套手段です。その場合に、デフォルトの設定のまま文字色が黒色だと、印刷したときにこの行番号(あるいは列番号)も印刷されてしまいます。なので、文字色を白色にして印刷に写らないようにします。

ただ、それだけだと背景色の白と同化してエクセル上で数字が見えなくなってしまうので、背景をグレーに設定するというわけです。背景のグレー色設定は印刷に反映されないので、印刷時には無事白色で印刷されるのです。

これは少々トリッキーな設定に見えますが、バンカーは入社時研修で学ぶくらいに当たり前の基本技術になります。

5. たまに変なボタンの押し方をする

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バンカーのエクセルハックはショートカットを覚えたり初期設定をいじったりすることに留まりません。ボタンの押し方にも試行錯誤をする結果、変な押し方をする人が現れます。

例えばエクセルやパワポで書式の詳細設定をイジりたいとき、"Ctrl + 1"を押して詳細設定のポップアップを開きます。あなたなら"Ctrl + 1"をどう押すでしょうか?小指でCtrlを、中指で1を押さえるでしょうか?もしくは親指でCtrlを、人差し指で1を押えますか?

私は少し違います。私の押し方は、左手小指の付け根部分の腹でCtrlを押さえつつ、左手薬指で1を押します。キーボード上の定位置からの移動が最小限で済み、かつ自然と薬指が1のところにくるため、最もミスなく速く押せるのです。

ちなみにこの押し方は先輩から教わりました。当初は「そんなやり方できちんと押えられんやろww」と思ったものですが、やってみたらとてもしっくりきて驚いたことを覚えています。

最後に

エクセルを極めすぎた外資系バンカーのちょっと変なところ、いかがだったでしょうか?

このように、バンカーによるエクセルハックは実は星の数ほどあります。

近くにバンカーがいたら、エクセルのこだわりを聞いてみるのも面白いかもしれませんね。

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公認会計士になるには | 受験資格や年齢、学費、学歴、独学について

2017年8月14日更新 2017年5月25日公開

給料が高くてプロフェッショナル業とされるのが公認会計士。

「なれるものなら俺もなりたいよ」と思う一方で、「でもどうすれば会計士になれるのかよく分からないよなー」という人も多いはず。

そんな方のために本稿では、公認会計士の試験ってどういうものなのか、どのくらいの勉強期間か必要なのか、受験資格はあるのか、などなど会計士を目指し始めた人がよく抱く疑問について解説していきます!

なお、こちらのエントリーでは主に試験の概要や会計士になる方法を書いていますが、会計士の仕事内容や年収、試験の難易度などについては下記の記事もご覧ください。

公認会計士の仕事内容と年収について
公認会計士の難易度について
公認会計士の就職事情について

 

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公認会計士になるには

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公認会計士にはどうすればなれるのか?

結論から申し上げますと、公認会計士は士業ですので、国家資格の公認会計士試験に合格することで公認会計士になることができます!

 

と書きましたが、…この説明は正確ではありません。

厳密に言うと、まず短答式試験(1次試験)に合格して、次いで論文式試験(2次試験)に合格すると、「公認会計士補」となります。

この段階ではまだ公認会計士とは名乗れませんが、監査法人への就職活動ができるようになります。

監査法人へ就職後は、監査業務などの実務を積みつつ3次試験に向けて休日は補講を受けることになります。

そうして単位を順調に取得していき、入所からおよそ2年半後くらいに3次試験を受けます。

合格すれば晴れて「公認会計士」として登録されるようになります!

 

いかがですか?

なかなか道のりは険しそうですね。

なお、1次~3次までのそれぞれの試験について、詳しくは後述します。

会計士を目指す人のためのQ&A

試験の詳細に入る前に、会計士を目指す人が聞きたいであろう主なQAを先に見ていきましょう。

1. 会計士を目指す年齢はいくつくらい?

高校卒業して目指す人もいれば、財務経理部出身で目指す40代の方もいらっしゃいますので、裾野は広いと言えます。

受験資格に年齢制限はありません。

受験生のボリュームゾーンは大学生と若いビジネスマンになります。

実際、2015年度の受験者の平均年齢は27.1歳でした。

ただ、年齢制限がないとはいえ試験モノですので、若く体力のある人の方が乗り切りやすいという面はあるでしょう。

2. 勉強期間は?

独学か予備校通いか、学生か社会人かで状況は異なりますので千差万別です。

とはいえ、ゼロから初めて2年~3年の勉強で合格する人が一番多いです。

なお、独学の是非については記事の後半で書いています。

3. 専門学校の学費は?

大手のTACや大原ですと、2年コースで60万円~70万円くらいです。

授業料は高額ですが受験のサポートは厚いですし、教室で同じ志の生徒と切磋琢磨できる環境は値段以上の価値があると思います。

4. 受験資格は?

特別な制限はありません。原則誰でも受験できます。

5. 受験に必要な資格はある?

受験資格という意味では特にありません。

6. 学歴は関係ある?

まったく関係ありません。

高校中退だろうがなんだろうが、誰でも取れます。

監査法人への就職では、学歴よりも合格点やソフトスキルの方が重視されます。

7. どういう受験生が多い?

大学生が圧倒的に多いです。

特に大学1年~2年生で専門学校に通い、4年生での合格を目指す人が大半です。

学部で言うと経済学部や商学部系が多いのは事実ですが、法学部や工学部など、幅広い学部出身者がいます。

8. 社会人だけど、仕事しながら取れる?

大変ですが取れます。

2年~5年での合格を目指す人が多いですが、あまり期間を長くするとモチベーションの維持が難しくなります。

また、短答式合格の有効期限が2年であるという点からも、なるべく早く取るように「3年」なら「3年」と決めて、短期集中で取得を目指す人の方が合格率は高いです。

公認会計士試験を詳しく解説

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冒頭で試験の詳細を後述すると申し上げましたが、ここから解説していきます。

監査法人に就職するには大きく二つ、短答式試験(マーク式)と論文式試験(論述式)に合格する必要があります。

先ほど合格までに必要な勉強時間は3,000時間と申し上げましたが、論文式合格までで3,000時間必要ということです。

ではそれぞれについて詳しく見ていきましょう。

短答式試験【一次試験】

公認会計士になろうとする者に必要な専門的知識について、基本的な問題が幅広く出題されます。

論文式試験を受験するために必要な知識を体系的に理解しているか否かを客観的に判定する試験になります。

大学受験のセンター試験に近いです。丸一日かけて3科目を受験します。

 

マーク式だからと言って「4択とかでしょ?」と思ったあなた!

甘いです。甘すぎです!

センター試験の数学なんかもそうですが、論述式と同じように計算し、結果の数字を桁毎にマークする問題もある(当然配点も大きい)ので、とても4択どころではありません。

論文式試験【二次試験】

短答式試験に受かっているなら必要な専門的知識を体系的に理解できているよねっていう前提で、特に思考力、判断力、応用能力、論述力を有するかどうかを評価するための試験になります。

受験生の思考を言語化させて、公認会計士として必要な学識及び応用能力、適性を最終判定するための試験です。

こちらは丸3日かけて6科目を受験します。

大変長丁場ですので、初日の不調を引きずってしまったりと過酷な3日間をサバイブしなければなりません。

この試験を乗り越えられたら、晴れて監査法人へ入社し会計士業務を行うことができます。

修了考査【三次試験】

監査法人に入社できると前述しましたが、短答式・論文式の試験に受かっただけでは厳密には公認会計士ではありません。

論文式試験に受かった段階では「公認会計士補」という肩書きになります。

論文式試験合格後に監査法人に入社し、一定の実務経験と修了考査を経て公認会計士登録をする必要があります。

 

「まだ試験するの!?」と思われたかもしれませんね。

そうなんです、実は修了考査が三次試験とも呼ばれていて、これをクリアする必要があります。

ただ、安心して欲しいのが、こちらの試験は合格率が70~80%と言われており、マジメに取り組めば案ずるほどのものではありません。

順調にいけば、論文式試験合格からおよそ3年後に公認会計士登録となります。

これで晴れて名刺に「公認会計士」と書けるわけです。

独学で合格することはできるの?

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よくある質問です。

結論から言うと、それも不可能ではありません。

実際にごくわずかですが、毎年独学での合格者は出ています。

 

しかし、それが現実的かというと「NO」と言わざるを得ないでしょう。

やはり体系的に学習でき、質問もその場でできる資格学校に通う方がより確実です。

 

会計はプログラミングと似たところがあって、一種のグローバル言語と見ることが出来ます。

何が言いたいかというと、とにかくインプット段階でつまずきやすい特徴がありということです。

テキストは正確性を優先して難解な言葉を使いたがりますし、注釈も多い一方で図表は少く、到底理解しやすい作りにはなっていません。

それはもう意地悪なくらいに。

ですので漸進主義を是として、ちょっとずつ理解していく姿勢が必要です。

勉強しているとすぐつまづきますので、その場で即質問ができる環境を用意することが肝要です。

ここは未来への投資と割り切って、独学ではなく専門学校に通うようにしたいところです。

また、独学で3年4年とかかって合格するくらいなら、2年間専門学校に通って合格する方が肉体的・精神的・時間的コストを鑑みると結局は安上がりかもしれませんね。

最後に

公認会計士になる方法について解説してきましたが、いかがだったでしょうか。

公認会計士を目指すということは相応の覚悟と決断が必要になってきます。

決意を固めるためにも、できるだけ情報を集めて現状を正確に把握することが肝要です。

関連記事にも様々な切り口で公認会計士についてまとめていますので、よければご参照くださいね。

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投資銀行で激務がなくならない5つの理由

この記事は2017年5月19日に公開され、2017年7月20日に内容が更新されました。

投資銀行といえば激務・高給。

就職活動中の学生からは「命を金に換えるビジネス」と揶揄されることもあるくらい、畏怖と尊敬を集めています。

でも、どうして投資銀行は激務なのでしょう。

それに、「激務」とは呼ばれるものの「ブラック企業」とは言われないあたりも不思議ですよね。

当時を振り返って、激務の理由について深く考えてみました。本稿ではその理由を5つにまとめてお送りしたいと思います。

1. 走り続けないといけないビジネスモデル

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投資銀行のビジネスはM&Aにしろ資金調達にしろ、数ヶ月で案件はクローズします。

次も取れる確約はなく、また案件獲得を目指して提案から始めなければならないフローのビジネスモデルです。

一度受注したらしばらく食べていけるような代物ではありません。

2. 労働集約型ビジネス

投資銀行業務は究極の営業職であり、労働力への依存度の高い労働集約型ビジネスです。

また、システムで代替できる業務にもあらず、どうしても人が頭を使って手を動かさないといけません。

なお、Capital IQやSPEEDAといったアナリストワークの一部を軽減するようなサービスが必須ツールとして導入が進んでいますが、それで浮いた時間でまた別のアナリストワークを任されるという状態です。

3. 資料の分厚さで勝負するボス

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外資系投資銀行が狙う大型案件は年に何度もあるわけではありません。

また、経済環境によっても収益機会は大きく左右されます。

その案件を巡って各社、熾烈な争いを繰り広げています。

ボスは競合に負けない提案をするため様々な切り口で分析をしたがります。

「いかに自分たちが最も御社のことを理解しているか」を喧伝するためです。

その結果、アナリストたちの骸の上に、辞書のようなデータブックが出来上がるというわけです。

4. 「神は細部に宿る」という悪魔信仰

投資銀行の唯一の商品はプレゼンテーション資料になります。

それ以外の「商品」を投資銀行は持っていません。

知力と体力を売りにしているわけです。

だからこそ、バンカーは全身全霊でここに心血を注ぐわけです。

異常ともいえるそのこだわり・神経質さについて、具体例をいくつか見てみましょう。

ピクセル単位で指示されるロゴの位置

プレゼン資料には多くの会社ロゴや図表を挿入します。

ボスはその位置について強いこだわりがあり、「あと2ピクセル左にズラして」という指示が出るほどです。

ちなみにキーボードの "←" ではピクセル単位で調整できないので "Ctrl" + "←" を使って調整します。

フォーマットで指定された色しか使えない

プレゼン資料においては使える色が会社で厳格に決められています。

例えば「メインカラーは赤147:緑54:青124の色を使うように」といった具合です。

メインカラーを中心に大体7、8色が予め指定されています。

また、一般的な会社では強調色として赤を使いがちですが、それでは資料全体が安っぽい印象を与えてしまいます。

ですので投資銀行では赤の使用を禁止されています。

あくまでメインカラーを中心とした濃淡色を使い分けることで、伝えたいことの強弱を魅せる(見せる)ということを叩き込まれます。

真っ赤になって返ってくるドラフト資料

資料ができるまでを少し解説すると、最初にオフィサー(ディレクター以上のボス)とジュニアバンカー(アナリスト + アソシエイト)とでミーティングをして、提案の骨子を固めます。

その骨子を元に今度はアソシエイトが「このページにはこういうことを書きます」というコメントと作成担当者の名前だけを入れたドラフト(シェルとも呼ばれます)を作成します。

そしてそのシェルを元に、アソシエイトとアナリストが担当ページをそれぞれ作成してひとつのプレゼンを作り上げます。

できあがったドラフト資料を印刷してオフィサーに見せ、イメージと異なっていないか、分析結果から読み取れるインサイトに間違いはないかなどの確認を受けます。

 

しかし、すんなり通ることは絶対にありません。

 

なぜなら仮説を基に分析してみたら思っていた結果と違うなんてことはよくありますし、途中でもっと良いアイデアが浮かんだから変更するケースや、単にオフィサーの心変わりで修正することも多々あります。

そうして赤ペンで修正指示を山ほど書き込まれた資料が返されてきます。

返ってきた資料はコメントで真っ赤になっており、それを元にまた修正作業に入る、というフローを2回〜5回繰り返します。

書き込みだけでなく口頭で指示や補足されることも多々あるので、ジュニアバンカーは必死にメモを取りつつ修正が最小限に抑えられる形を模索し、指示が止んだらこう切り出します。

 

委細承知いたしました。私から(資料を減らすための)提案があります

 

と。

5. 「YES, Sir!」「Of cource!」「I'd love to!」に透けてみえるカースト制度

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日本企業は年功序列で言いたいことも言えない

海外企業は風通しがよくて自由闊達なカルチャー

 

そんな話をたまに聞きますが、これは全く違います。

少なくとも外資系投資銀行においては。

 

外資系投資銀行における身分制度は、低い順にそれぞれアナリスト、アソシエイト、ヴァイスプレジデント、ディレクター、マネジングディレクターとなっています。

一般的にディレクター以上は個室を与えられるので、別名オフィサーと呼ばれます。

ジュニアたちは壁一枚の重厚感とプレッシャーを感じながら、いつか俺も個室に入るんだ!と自らを奮起させつつ業務をしています。

ジュニアがボスに対して許される言葉は3つだけ。

 

承知いたしました!

全く問題ございません!

喜んで!

 

知的体育会系と称されることもある通り、ボスの言うことは絶対なのです。

■ハードワークを代償に超高給、それが外銀。ビズリーチ!

最後に

投資銀行で激務がなくならない5つの理由、いかがだったでしょうか?

こちらの記事の通り、外資系だろうと日系だろうと、投資銀行は平等に激務です。

腕に覚えのある超肉食系エリートが毎年投資銀行の門戸を叩き、激務のあまり散っていきます。

生半可な覚悟では1年ですら乗り越えられない業界なのです。

 

長時間の仕事と分刻みのタスクの狭間で曖昧になっていく時間軸。

それとは対照的に冴え渡っていく脳。

記憶が鮮明なついさっきのミーティングが、実は昨日のやつだった、なんていうことも。

 

しかしそれでもエリートが憧れ、どっぷりハマってしまうのは、血湧き肉踊るような刺激的な毎日が待っているからです。

それがなにかをここに記載するのは、いささか無粋に思えるのでやめておくことにしましょう。

あなたに現場で感じて欲しい、そう思います。

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